航空業界大手が描く地域の未来 人流・物流需要で地方創生

早くも2011年には「JAPAN PROJECT」を立ち上げ、地域活性化に取り組んできた日本航空。航空会社の枠を超えた人流・物流需要の掘り起こしの陰には、全社員、特に客室乗務員たちの活躍がある。おもてなしの心構えや考え方を地域で生かす取組に、地方創生カレッジを活用している。

本田 俊介(日本航空 執行役員 地域事業本部長)

航空業界の枠を超え
世界に日本の地域を伝える

国内で最も長い国内線と国際線の歴史を持つ日本航空(JAL)に2021年4月、グループの地域活性化の取り組みを推進する「JALふるさとプロジェクト」が誕生した。同社は既に2011年には「JAPAN PROJECT」を立ち上げ、2015年からは「新 JAPAN PROJECT」として、全国47都道府県やその市町村を対象に、計120回もの地域プロモーション活動を実施。地域資源を生かした商品開発などを通し、地域産業振興や観光振興にも注力しながら、地域活性化に向けて取り組んできた。こうした約10年の蓄積を経て、今春に刷新されたのが「JALふるさとプロジェクト」である。

航空会社が地域活性化に取り組むのはなぜか。本田氏は「人流と物流の需要を生み出すことが航空会社のビジネスに欠かせない」と言う。「航空機を飛ばし点と点を結んでいるだけでは不十分。自分たちの社会的存在意義を考えた場合、その上位概念として、まず地域の活性化をするために人流と物流の需要に応えるのが当社の役割だという発想です。さらに、その需要を喚起するため、人が動く理由や物を動かす理由を含め、永続的な流動を創出すること自体にも取り組む必要があります」。

さらに、2023年から国内線と国際線の運賃体系がほぼ同じになることも背景にある。「例えばパリから奄美大島までのフライトを一気通貫で購入できるようになる。国内線と国際線の壁がなくなることで、ある意味で国境がなくなり、これまで1億人を相手にしていた国内線市場が一気に世界70億人を対象にした市場に拡大します」。海外から日本の地域を訪ねてみたいという需要を喚起するためにも、地域活性化が重要だという考えだ。

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