ウェディング、ホテルが成長の2本柱 ホスピタリティ業界の革新目指す

ハウスウェディングという新たな市場を創出し、結婚式業界をリードしてきたテイクアンドギヴ・ニーズ。新たに策定した長期経営方針では、結婚式に加えホテル事業を新たな成長の柱と位置付ける。感染症流行という前代未聞の危機を乗り越えた同社の、今後の成長戦略とビジョンを岩瀬社長に聞く。

岩瀬 賢治(テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長)

1998年の設立以来、結婚式にハウスウェディングという新たな市場を創出し、成長してきたテイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)。現在は札幌から鹿児島まで、約60拠点を持ち、1軒貸し切り型の結婚式を提供している。

「ハウスウェディングの分野では国内のパイオニアだと自負しています。60数店舗まで拠点を伸ばしていくスピードは非常に早く、そのスピード感のおかげで、2020年、結婚式の取り扱い組数国内一という企業になっています」と同社社長の岩瀬賢治氏は話す。

ハウスウェディングは、一軒家を貸切にして挙式するもので、ロビーや控室等も含めて空間を独占できる。専門の式場やホテルにない自由度が評価され、新しい形の結婚式として定着した

T&Gでは、2018年に2027年度までの長期経営方針「EVOL2027」を出したが、2020年以降、コロナ禍で外部環境は大きく変化。業界が厳しい状況から回復しつつある中で、2030年度までの経営方針を新たに策定し、2022年5月に「EVOL2030」として発表した。この新たな長期経営方針では、ウェディング事業以外の成長の柱としてホテル事業を打ち出した。

T&Gグループにおける売上構成比は現在、ウェディング事業が9割超を占め、360億円となっている。ホテル事業からの売上はその10分の1ほどだが、「2030年までには、現在のウェディング事業の売上規模に匹敵するところまで、ホテル事業を成長させていきます」と岩瀬氏は説明する。

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