今西酒造 酒の聖地・三輪を表現する日本酒を醸したい

酒造り発祥の地である桜井市三輪に残る唯一の酒蔵、今西酒造。14代目の今西将之氏は、廃業の危機にあった蔵を「酒の聖地である三輪の地を表現する酒造り」を掲げ、起死回生に導いた。「世界中から酒ラバーが酒の聖地を目指してやってくる」日を目指し、酒造りと場づくりをアップデートし続ける。

今西 将之(今西酒造 代表) 撮影:カワナアキ

酒の聖地に残る唯一の酒蔵
三輪の物語を酒で表現

奈良県の三輪地区には日本最古の神社で酒の神様として信仰される大神(おおみわ)神社がある。「神酒」は「みき」と読むが、かつては「みわ」と読んでいた。その大神神社は三輪山そのものがご神体で、そこに植生している杉を使った杉玉が全国の蔵に送られ、吊るされている。杜氏の神様である高橋活日命(いくひのみこと)を祀る活日神社もある。今西酒造は、そんな酒の聖地に残る唯一の酒蔵だ。

「酒造りの発祥の地とされる誉な場所で酒造りをさせていただくのはありがたいこと。だからこそ、この三輪の地を表現する酒を造ることを目指しています」と代表の今西将之氏。

酒造りのコンセプトはずばり「三輪を飲む」だ。日本酒の主原料は米と水だが、水については、大神神社に湧く三輪山の伏流水を使い、その水で作られた自社田、契約田で栽培された米を使っている。

1660年(万治3年)創業の今西酒造

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