循環器病予防につながる減塩食「かるしお」を世界に広める

「循環器疾患の究明と制圧に挑む」を理念に掲げる国立研究開発法人国立循環器病研究センター。同センターではおいしい減塩食の普及啓発を進める「かるしおプロジェクト」を推進している。かるしおプロジェクトのねらいや、オープンイノベーションセンターの取り組みについて聞いた。

聞き手 : 小宮信彦 事業構想大学院大学 特任教授、電通 ソリューション・デザイン局 シニア・イノベーション・ディレクター

三原 健司 国立循環器病研究センター
副オープンイノベーションセンター長

小宮 国立循環器病研究センター(国循)におけるオープンイノベーションセンターの役割は。

三原 国循は、日本で2番目のナショナルセンターとして1977年に設立され、「循環器疾患の究明と制圧に挑む」という理念を掲げ、診療、研究に当たっています。2019年に「北大阪健康医療都市(健都)」に移転しましたが、病院と研究所とオープンイノベーションセンターが同じ建物にあるため、それぞれの機能が一体感を持って運用ができています。2022年2月に大津欣也理事長が「循環器領域における世界最高峰の機関を目指して」をコンセプトにしたビジョンを掲げ、その中で研究成果を社会に還元することをうたいました。その推進役となるのがオープイノベーションセンターで、産学官の共同研究の推進、産学官連携を進めるための基盤の整備、知財の創出、技術移転の促進に取り組んでいます。

2019年に北大阪健康医療都市に移転した国立循環器病研究センター

オープンイノベーションラボには16社が入居し、サイエンスカフェという交流の場も設けています。マッチングイベントも積極的に開催しており、2023年1月末でのべ72社、2300人が参加しています。

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