2021年7月号
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オープンイノベーションによる地方創生

首長と社会人院生が議論 自治体と専門職大学院の連携メリットは

月刊事業構想 編集部

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地方創生の推進において、産官学連携によるオープンイノベーション、特に地方自治体と専門職大学院の連携が注目されている。5月の「自治体総合フェア2021」で実施されたセミナーでは、自治体と専門職大学院の連携のメリットや具体的な事例の報告が行われた。

5月12日に「自治体総合フェア2021」で開催されたセミナー「オープンイノベーションによる地方創生の実現:大学院と連携した政策づくり」の模様(特別協力:先端教育機構)

5月12日から14日まで、一般社団法人日本経営協会の主催によりパシフィコ横浜で開催された「自治体総合フェア2021」。この中で「オープンイノベーションによる地方創生の実現:大学院と連携した政策づくり」をテーマに行われた本セミナーには、学校法人先端教育機構が運営する二つの専門職大学院、事業構想大学院大学と社会情報大学院大学の院生・修了生らと、茨城県ひたちなか市の大谷明市長、島根県美郷町の嘉戸隆町長が登壇した。

登壇者一覧

 

地方創生におけるオープンイノベーションの重要性や、専門職大学院と自治体の連携可能性について、両大学院が2020年度に講義の一環で行った各市町に向けた政策提言の事例を交えながら、活発な議論が行われた。

専門知識に裏付けられた
柔軟な発想と社会実装戦略

冒頭の基調講演では、REGIONATの高橋恒夫代表(事業構想大学院大学修了生)が、地域の現場で得てきた実践知と、大学院での研究活動から見い出した理論をもとに、各地の事例を交えながら産官学連携による地方創生の可能性と課題について解説した。

高橋 恒夫 REGIONAT代表

長野県内の金融機関・シンクタンク出身の高橋氏は2015年以降、県内の6自治体で地方版総合戦略の策定に関わってきた。産官学金労言士のメンバーによる総合戦略づくりで高橋氏が感じたことは、自治体主導での会議の堅苦しさや、お願いベースで選ばれたメンバーではオープンな議論がしづらいこと、さらに参加者それぞれが持つ情報量の差を埋めないまま会議が進んでしまう「情報の非対称性」などだった。

「産学官連携を上手く機能させるには、より多様なメンバーを迎えてオープンな議論を行い、それぞれが持つ情報を連携するべきだと考えました。また、多くの自治体では、いま行っていることを前例踏襲型で積み上げていく、いわゆるフォアキャスティングの考え方で戦略を策定します。しかし、変化の激しい現在においては、5年後、10年度の理想の地域像を描いて足りない部分を補うバックキャスティングの考え方が必要です」と高橋氏は指摘する。

理想の産学官連携まちづくりとして高橋氏は、アメリカ・オレゴン州の市、ポートランドの取り組みを紹介する。同市にある「ネイバーフッドアソシエーション(NA)」という自治組織には、市民が自主的に参加するほか、自治体も同席する。その会議では活発な議論が行われ、市民の意見がまちづくりに活かされている点が特徴だ。「様々な人々の価値観に焦点を当て、会議では『何をやるか』ではなく、『なぜやるか』を話し合います。『なぜ』の部分を異なるステークホルダーが話し合うことで、まちづくりに共感と新しいアイデアが生まれるのです」

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