2021年6月号
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製薬会社の構想

抗体医薬のリードをDXで深化 世界のトップイノベーターを目指す

奥田 修(中外製薬 代表取締役社長兼最高経営責任者)

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2021年2月4日、新成長戦略「TOP I 2030」を発表した中外製薬。DXに力を入れ、製薬会社で唯一「DX銘柄2020」にも選ばれている。製薬企業の事業の核といえるR&Dに資源を集中させるため、全社でDXを進める。

中外製薬は、ヘルスケア産業における世界のトップイノベーターを目指すべき姿に据えている。そして、〈世界最高水準の創薬の実現〉と〈先進的事業モデルの構築〉を2本柱にした新成長戦略「TOP I 2030」を発表した。

奥田 修(中外製薬 代表取締役社長兼最高経営責任者)

データ活用で効率的な
創薬を目指す

社長の奥田修氏は「中外製薬は、もともとイノベーションを追求する会社です。革新的な新薬を作り患者に届けるのがビジネスのコア。そのために、デジタルの活用が必須となってきています」と話す。コロナ禍で各国とも財政出動が膨らむなか、医療費、特に薬剤費の削減は大きなテーマ。より効率的に価値の高い薬が求められる時代において、創薬におけるデジタルの活用が重要となっている。

図1 MALEXA(AIを用いた抗体創薬)

抗体医薬の創薬では、AIを用いて分子を設計し、創薬の効率アップにつなげるMALEXA(Machine Learning x Antibody)という手法を開発した

 

製薬会社のビジネスにデータは欠かせない。特に治療薬を研究開発する創薬の分野では、化合物のデータから動物実験データ、臨床試験データ、生産データと、あらゆるデータが蓄積されている。そうしたデータを使いこなすことで、創薬のスピードを上げていく。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化も重要ですが、我々は、ビジネスのコアコンピテンシーにDXをあてていくべきと考えています。最もコアなケイパビリティ(強み)の部分でDXを推進することが重要で、そこから、どう新しい価値を生み出していくかが求められます」。

企業価値の源泉である創薬研究にデジタルを活用し、イノベーションの可能性を上げる。同時に、他のビジネスプロセスもDXで生産性を高め、リソースを捻出。そのリソースをRED(Research & Early Development:研究と早期開発)にシフトして、価値創造エンジンを大きくしていくというのが、中外製薬の基本戦略だ。

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