企業の「新たなシンボル」を開発する ビジネスデザイナーの職能

「ビジネスデザイン」という言葉は広く認知されるようになったが、ビジネスデザイナーの職能が理解されているとは言い難い。中小企業の脱下請け案件など多数のビジネスデザインを手掛けてきたkenmaの今井裕平氏に、その職能や成功事例について聞いた。
文・矢島進二(日本デザイン振興会 理事)

 

今井 裕平(kenma 代表取締役)

kenmaは「ビジネスをデザインの対象と捉え、クリエイティブな視点で事業を創出する」ことを掲げる新しいタイプのデザイン会社だ。デザインワークと戦略立案の両方を担い、特に中小企業の脱下請け化を数々手掛ける。

こうした立ち位置をとるに至る要因は、代表取締役の今井裕平氏の経歴にある。1981年生まれの今井氏は、神戸大学で建築を学び、安井建築設計事務所に入社し「デザイン&設計」に従事。その後、日本IBMと電通コンサルティングなどで「ビジネス」スキルを身に着け、2016年にkenmaを創業した。

ビジネスには「虫の目、鳥の目、魚の目」の3つの視点が必要と言われているが、今井氏は設計を学んだことで「縮尺」を瞬時に変え、オートフォーカスカメラのごとく焦点を自動で合わせ、物事をインテグレーションする能力を自然と身につけた。さらに、建築の設計の経験値から、事業のストラクチャーの立て方や、持続性などを感覚的に見極めることができるのかもしれない。

ビジネスデザイナーは、ビジネスサイドの視座から、デザインを重要な経営リソースと捉え、最大限活用し、クリエイティビティも事業性も高いプロジェクトをロジカルに構想する専門家と言えよう。

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