どじょうすくい踊りの歴史・精神性とマクロビの融合で、旅館再生

「どじょうすくい女将」として国内外で有名な、島根県さぎの湯温泉の宿・竹葉の小幡美香氏。笑いとともに、安来市の伝統や歴史、文化を伝え、旅館と地域を盛り上げている。なぜ「どじょうすくい踊り」を習得することになり、それが宿や地域の活性化にどう繫がったのか。小幡氏に話を聞いた。

安来ならでは個性を求め
「どじょうすくい女将」が誕生

その昔、白鷺が舞い降りて傷を癒したという伝説を持ち、戦国時代には多くの武将が戦の疲れを癒したという、島根県安来市の「さぎの湯温泉」。竹葉は、米雑誌の庭園ランキングで18年連続日本一に輝くほどの美しい日本庭園を持ち、世界的にも評価の高い「足立美術館」のすぐ隣にある小さな温泉旅館だ。癒しの湯を100%源泉かけ流しで楽しめる宿として、61年の歴史を持つ。

さぎの湯温泉竹葉の外観

男女入れ替え制の露天風呂

現女将の小幡美香氏は25年前、結婚して旅館に入った。嫁いだ当時は、それまで勤めていた金融機関と二足の草鞋で旅館を手伝っていた。

小幡 美香(さぎの湯温泉 竹葉 女将)

「結婚当時の竹葉は、島根県の一大観光地である足立美術館の隣に立地しているにも関わらず、土日に宿泊客がいなくて、ランチの時間帯も営業中なのに従業員が交代で食事に行けるような状態でした。このままではいけないと、出産のタイミングで会社を辞めて、旅館一本に専念することにしました」(小幡氏)

安来市は、大正時代を中心に全国で人気を博した、日本を代表する民謡「安来節」の発祥地だ。安来節に合わせた滑稽な踊りが「安来節どじょうすくい踊り」で、小幡氏はこの踊りをマスターした「どうじょうすくい女将」として有名だ。本来、男踊りであるこの踊りを小幡氏が習得したのは、なぜなのか。

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