2021年2月号
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地域経営の新機軸

時事テーマから斬る地域経営 「地方移住」施策の注意点

牧瀬 稔(社会情報大学院大学 特任教授)

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新型コロナウイルス感染症の影響により、一気に注目度が高まったとされる「地方移住」。地域経営においては、このキーワードの意味をどのように捉え、何に注意するべきなのか。また、移住・定住を成功させた地域には、どのような特徴や共通点があるのだろうか。

本連載の意図

本連載は時事性あるテーマを取り上げる。首長という政策決定者や議員、幹部職員等の政策立案者に対する情報提供の意味合いもある。毎回テーマを設定し、考えるべきこと、注意すべきことなどをいくつかの論考を踏まえて、筆者の見解を言及していく。

地域経営の新機軸につながるための視点を提供していくが、今回は「地方移住」を検討する。

移住施策の現状

最近、筆者は「地方移住」に関する見解が求められることが多い。問い合わせは、地方自治体であったり、マスコミであったりする。特に新型コロナウイルス感染症の影響のため、都市圏で生活する住民の視点が地方圏に向かっていると言われている。

国が進めている地方創生の一つの目標は「東京圏への人口の過度の集中を是正」がある。言い方に語弊があるが、新型コロナウイルス感染症を一つのチャンスと捉え、国は東京圏の住民の地方移住を進めようとしている。

既に、国の地方創生の施策には「地方へ移住して社会的事業を起業した場合は最大300万円支給(単身の場合は最大260万円)」という取組みがある。来年度からは、東京23区居住者等が地方に移住し住宅を購入した場合に、家電等と交換できるポイントを付与する制度を用意するそうだ。同制度は1回あたり最大100万円分になるようである。

国だけではなく、地方圏の地方自治体も移住に関する施策を進めている。表が地方移住に関する取組みの例示である。表は情報提供の意味がある。

表 地方移住に関する施策(例示)

出典:各ホームページから筆者作成

 

地方移住の懐疑論

しばしば指摘される「地方移住が進む」の根拠は、国等が実施するアンケート調査にある。内閣府は「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」を発表した(2020年6月21日)。同調査の結果は、新型コロナウイルス感染症の影響により「地方移住への関心が高まった」は15.0%となっている(「関心が高くなった」(3.8%)+「やや高くなった」(11.2%))。そのほか多くの調査が「地方移住への関心が高まりつつある」という結論となっている。

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