2021年2月号
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未来を変える経営者

日清紡の次なる100年 「超スマート社会」の実現を目指す

村上 雅洋(日清紡ホールディングス 代表取締役社長)

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繊維から事業転換を図り、世界24カ国で7つの事業を展開する日清紡ホールディングス。近年は多様化した社内外リソースを活用し、M&AやDXの人材育成にも注力している。「時代に合わせ、事業は柔軟に変えていく」と語る村上社長に、同社が描く未来を聞いた。

社会ニーズに呼応すべく
綿紡績から事業多角化へ

「♪日清紡~名前は知ってるけど~何をやってるかは知らない~」

二人羽織の犬やクマが歌うユニークなCMでお馴染みの日清紡ホールディングスは、1907年に高級綿糸の紡績メーカーとして創業。現在、祖業である繊維は売上比率の1割程度となり、無線通信・マイクロデバイス・ブレーキの3事業をコアに、精密機器、化学品、繊維、不動産まで幅広い事業を展開している。

常に技術と事業の分化・融合を繰り返して一大コングロマリットへと成長を遂げたが、最初の転機は「事業は借り物、人が本物」という考えのもと、1945年以降、戦後の生活物資需要に応えた事業の多角化にある。次いで1960年代にモータリゼーションの追い風を受け、ブレーキ事業を拡大。その始まりは、戦時中に石綿(アスベスト)を使った戦闘機用ブレーキの発注を受けたことだ。

「一見、紡績とブレーキは何ら関係性がないように思えますが、石綿から摩擦材を作る際に、紡績技術が転用できるというのが受注の理由でした。戦後、その技術を応用して作った石綿を使わない車のブレーキで成長したのです」と代表の村上雅洋氏は語る。

村上 雅洋(日清紡ホールディングス株式会社 代表取締役社長)

1985年のプラザ合意以降は円高を背景に海外進出を加速。今や売上高・従業員の海外比率は過半数を越えた。2000年代以降は情報化社会到来に備えてエレクトロニクス分野に注力し、この10年でコア事業へ成長させた。

創業時からの理念をベースに
M&Aで成長領域を追求

「経営方針の転換を図ったのは2006年で、ポートフォリオを大きく変えました。当時のビジネスモデルが社会ニーズから乖離しているという反省から、前例踏襲で自前主義の企業風土を改革し、社会要請に適う成長領域への転換を開始したのです。成長領域としては環境・エネルギー分野に狙いを定め、そこに経営資源をシフトさせた結果、事業の多様化が進みました」

多様化はイノベーションのインフラであり、イノベーションには常に新しい組み合わせが必要だ。事業と人材、組織の価値観も多様化することでその素地が生まれるが、「多様化した経営を束ねて導くには、多様性の中での団結が欠かせません。その支柱となるのが企業理念です」と村上氏は強調する。

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