自治体の移住施策には多くの課題 求められる戦略的な取組み

今、各地の自治体が地方移住に取り組んでいるが、その多くが国の補助金等の獲得を意図した画一的な取組みになっている。自治体間の競争が激化し、今後、一部の勝者と多くの敗者に分かれると予測される中で、各自治体には、一つ一つの課題を克服する戦略的な取組みが求められる。

最近は、筆者のところに「移住」に関する相談が多くなっている。マスコミからの取材も増えている。その背景には「地方移住が高まっている」というアンケート調査の結果もあるようだ。当然、国の地方創生の動きもある。今回は「移住」を対象に議会の動向を確認する。

議会質問等における「移住」の動向

図表1は「全国47都道府県議会議事録横断検索」を活用した「移住」に関する議会質問等の推移である。議会からの質問と執行機関の答弁が含まれている。図表1を確認すると、2015年から急激に拡大している。まさに「(地方)移住バブル」の発生である。バブルの理由は地方創生が始まったことによる。

図表1 都道府県議会における「移住」の質問等の推移

出典:全国47都道府県議会議事録横断検索

 

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