2020年11月号
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地方創生の実践へ 議会質問のヒント

自治体の移住施策には多くの課題 求められる戦略的な取組み

牧瀬 稔(社会情報大学院大学 特任教授、関東学院大学 法学部地域創生学科 准教授)

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今、各地の自治体が地方移住に取り組んでいるが、その多くが国の補助金等の獲得を意図した画一的な取組みになっている。自治体間の競争が激化し、今後、一部の勝者と多くの敗者に分かれると予測される中で、各自治体には、一つ一つの課題を克服する戦略的な取組みが求められる。

最近は、筆者のところに「移住」に関する相談が多くなっている。マスコミからの取材も増えている。その背景には「地方移住が高まっている」というアンケート調査の結果もあるようだ。当然、国の地方創生の動きもある。今回は「移住」を対象に議会の動向を確認する。

議会質問等における
「移住」の動向

図表1は「全国47都道府県議会議事録横断検索」を活用した「移住」に関する議会質問等の推移である。議会からの質問と執行機関の答弁が含まれている。図表1を確認すると、2015年から急激に拡大している。まさに「(地方)移住バブル」の発生である。バブルの理由は地方創生が始まったことによる。

図表1 都道府県議会における「移住」の質問等の推移

出典:全国47都道府県議会議事録横断検索

 

移住に関して読者はどんな印象を持つだろうか。近年は都市圏から地方圏への移住が多く語られる。しかし、過去は海外に関する移住の議会質問等が多い。特に1990年代に見られ、日本から行く移住と日本に来る移住である。

また、地方圏から都市圏への移住に伴う様々な問題が議会で取り上げられている。例えば、墓地の不足問題や旧住民と新住民の軋轢による地域コミュニティに関する内容である。ところが、地方創生の開始とともに、都市圏(特に東京圏)の住民をいかに地方圏へ移住させるかという質問等が多くなっている。

図表2 都道府県議会における「移住」の質問等回数

出典:全国47都道府県議会議事録横断検索

 

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