地域工務店が町屋をホテルに再生 宿場町に賑わいを取り戻す

住宅の建築やリフォームを手掛けている地元密着型の工務店が、大津市の中心部に残された古い木造の町家をリフォームし、ホテルを開業した。住宅建築全般に関わる職業「大工」を再び、地域社会の核とすることを目指す。

谷口 弘和(木の家専門店 谷口工務店 社長)

木の家専門店 谷口工務店は、滋賀県竜王町に本社を置き、住宅の建築やリフォームを手掛けている企業だ。快適に過ごせる木造住宅の建築を得意としており、新築の注文住宅だけでなく、古民家のリノベーションなどでも実績がある。2018年には、大津市の中心部に町家ホテルなどを開業した。同社社長の谷口弘和氏は、かつて地域で尊敬されていた大工の親方、「棟梁」を21世紀によみがえらせることを目指している。

滋賀No.1工務店を目指し大津進出

谷口氏は高卒後、大工として修業したのち、実家の工務店を引き継いで大手住宅メーカーの住宅を建てていた。ここで感じた違和感や疑問が、自社で住宅を建築する独立した工務店になったきっかけだ。

「父親の世代の大工は営業・見積からメンテナンスまで、住宅建築の幅広い工程を担っていた。家は重要なものですから、大工の頭は『棟梁』として地域では一目置かれる存在でした。ハウスメーカーの下請は、住宅建設の過程の一部分を担当するだけで顧客の顔も見えないし、あまり尊敬される立場でもなく、悔しく思っていました」。

下請を脱し、顧客が喜んで住める家を建築することを目指して事業を拡大。2011年に現在の社名で法人化し、本格的な住宅建築を自社で手掛けるようになった。並行して、大学の建築系の学部や大学院の卒業生を採用、社員の大工として育成することも始めた。住宅建築の全プロセスに関わる、優秀な大工を確保するためだ。

谷口工務店では大卒新卒採用を実施し、社内研修で若手の大工を育てている

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