時事テーマから斬る自治体経営 「主権者教育」の注意点

主権者を育成していくための「主権者教育」。世間では聞いたことがない、ピンとこないという人も多いかもしれないが、今、選挙の投票率を高めるため、主権者教育に取り組む地方議会が増えている。主権者教育とは何であり、誰を対象にし、どのような点に注意して行うものなのだろうか。

最近、筆者のところに主権者教育の相談が届く。先日は太子町議会(兵庫県)において、主権者教育のワークショップに参加してきた。議会や選挙管理委員会が実施する主権者教育の経緯を調べ、また実際に現場で実践することにより、いくつか知見を得ることができた。今回は主権者教育を取り扱いたい。

主権者教育とは何か

最初に主権者教育の定義を確認する。総務省の報告書『主権者教育の推進に関する有識者会議』では「国や社会の問題を自分の問題として捉え、自ら考え、自ら判断し、行動していく主権者を育成していくこと」と定義している。

犬山市(愛知県)の「主権者意識の向上によって犬山市の未来を創る条例」は、主権者教育を「議会、行政、選挙管理委員会、教育機関が連携、協力し、身近な問題から社会問題までを題材に、市民の年代に応じた必要な知識を習得させることで、主権者意識を高めることをいいます」と規定している(第2条)。そのほか主権者教育に関する定義は様々ある。これらの定義を参考しにして、筆者は「私たちが政治や社会、地域を自分ごととして考え(自分に関係あると認識し)、選挙等に主体的に参加する態度を養う教育」と考えている。主体的に参加する態度の一形態が投票行動である。

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