2020年7月号

地域活性化プロジェクト研究

野菜で伝える伊那谷の魅力 地域密着型ビジネスの構築を目指す

丸紅伊那みらいでんき

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丸紅が参画し、新事業として2019年に事業を開始した丸紅伊那みらいでんき。電力事業を皮切りに地域密着型ビジネスを展開する同社は、本学研究会に参画し、構想実現に向けて着実に歩を進める。

地域密着・何でもできる
会社を目指す

丸紅伊那みらいでんきで開発部長を務める小川貴子氏は、「エネルギーの地産地消で生まれた収益などを地域産業の活性化、また地域住民の満足度向上につながる事業に発展させ、地域密着型プラットフォームを構築することで"何でもできる会社"になることを目指しています」と語る。すでに地域の児童の見守りサービスや伊那の魅力を発信する農泊プラットフォーム、EV実証事業などに、株主である丸紅、中部電力ミライズそして、伊那市とも協力しながら着手している。

小川氏はこれまで電力分野の経験を長く積んできたが、新事業開発の実務を体系的に学ぶ機会を求めていたときに〈地域活性化プロジェクト研究〉の存在を知り、チームの若手である大久保氏の派遣を考えたという。

丸紅伊那みらいでんき 開発部長の小川貴子氏。手にしているのは、伊那谷のそば粉を使ったご当地グルメ〈信州伊那谷ガレット〉だ

伊那谷の食文化をブランディング

研究会に参画した大久保希美氏は農泊プラットフォームの事業を担当。地域の農業者・事業者をつないで発信力を高め、交流人口を拡大することが目的で、複数あるプロジェクトのひとつが伊那谷のデコレーションベジタブル〈デコベジ〉だ。

〈デコベジ〉をあしらった野草パスタ。伊那谷の魅力が詰まった一皿

伊那谷では、宮古島に匹敵する強い日射量と長い日照時間、グランドキャニオンよりも深い谷から生まれる大きな寒暖差を活かして多様な野菜が生産されており、それらの彩りも鮮やかだ。伊那谷の人々は、通常スーパーなどに流通しない間引き野菜や古来種、野草などを料理の彩りとして使う"あしらい"文化を自然と料理に取り入れている。大久保氏はこれを伊那谷の付加価値として見出し、ブランド化を目指している。

〈デコベジ〉プロジェクトに取り組む大久保希美氏(中央)。地元の農業者(左)、料理人(右)らとともに企画を練り上げている。重視するのは、地域の関係者で作り上げるという、〈デコベジ〉を取り巻くストーリーだ

「研究会での研究員の皆さんの意見、また地域の方とも意見交換を進めた結果、野菜そのものではなく、多品種少量生産の野菜を作る農家・その野菜を活かす料理人・その料理の魅力を発信する人というストーリー全体が〈デコベジ〉だという定義に至りました」という。今後は伊那市内外の人への発信を進める予定だ。

交流人口拡大を目指し、今後は料理人を対象とした体験プログラムの開催なども視野に入れる

 

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