2020年5月号

全国シティプロモーションサミット in Tokyo

我孫子市/羽後町 PRのヒントと、子どもを巻き込んだ地域活性

我孫子市/羽後町

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我孫子市

市が実施した定住に関するアンケートで、首都圏で住宅購入を検討中の人の8割が我孫子市を選択肢に入れておらず、その理由の4割が『イメージが湧かない』であったことをきっかけに、2014年に「あびこの魅力発信室」を設置した千葉県我孫子市。公募により元アナウンサーの深田和彦氏が我孫子市 総務部秘書広報課 副参事 あびこの魅力発信室長に選任されて本格的にシティプロモーションに乗り出し、着任後はCM制作などさまざまな手段を講じてきた。また、深田氏は2017年に入学した社会情報大学院大学在学中に関東圏のシティプロモーション調査を実施。その結果、2018年の活動予算は約2,527万円で年々増加傾向。SNS活用はFacebook、YouTube、Twitterが大半を占めるが(図)、SNSを使わない人口増加の例として同県の流山市を挙げた。

図 関東圏の自治体が活用中のSNS

出典:「関東圏5都県自治体シティプロモーション実態調査」

 

同市ではマーケティングとシティセールス専任職員の公募や主要駅の"駅前送迎保育ステーション"整備などを進める傍ら、『母になるなら、流山市』というキャッチコピーで首都圏向けにPR広告を展開。「共働きの子育て世帯というターゲット設定と刺さる内容に加え、数十億円規模のマンション広告との相乗効果で30代人口が急増し、年に2千人が出生している」と紹介した。都市間競争の激しい関東圏では、マーケティング思考の分析と助言ができる民間人材の活用などで足りない人的リソースをカバーすることがカギといえそうだ。

 

羽後町

雪深い秋田県南部に位置する羽後町(うごまち)。日本三大盆踊りの〈西馬音内盆踊〉で知られるほか、特産品の農産物も多い。秋田県羽後町役場企画商工課の佐藤正和主任は「人口1万5000人ほどの小さな町ですが、おもしろい大人で溢れています」と笑顔で語る。その言葉通り、町には歴史ある蔵を使ったワインバーや文化財の民泊施設など、ユニークな事業が次々と起こっている。しかし、仕事を求めて人口が流出する現状を危惧した佐藤氏は2017年に地方創生交付金事業を企画立案、採択を受けた。コンセプトに"うごまち未来の学校"を掲げ、未来を担う子どもたちが活躍できる場づくりに取り組む。

〈しごとーいうご〉のボランティア参加者たち

中心事業の〈しごとーいうご〉は、仮想のまちを舞台に、仕事への"問い"を"遊び(TOY)"を通じて見つけるという小学生向け職業体験イベントだ。職業ブースで選んだ仕事をすると、場内で使える仮想通貨〈とーい〉がもらえる。〈とーい〉は飲食に使ったり、銀行で貯めることもでき、納税すると新たなお楽しみブースが開設され、まちの発展を体感できる仕組みだ。このほか、高校横断的まちづくりサークルも発足。親と先生以外の大人や県外の大学生・高校生と交流し、高校生が描く理想の未来をつくる活動も実施している。自らのあるべき姿を"地域のお兄さん"と話す佐藤氏は「おもしろい大人が循環したら、持続可能なまちづくりが実現する。そのために自分から行動したい」と締めくくった。

 

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