2019年6月号
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スマートシティ 未来のまちづくり

神奈川県・黒岩知事が目指す、ICT活用のニューフロンティア政策

黒岩 祐治(神奈川県知事)

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人口約917万人の神奈川県は、健康寿命が延伸する社会の実現に向けて、ヘルスケア・ニューフロンティア政策を推進している。最先端のICTを活用し、人が笑顔になれる未来都市を目指す数々の施策について、黒岩祐治知事に話を聞いた。

黒岩 祐治(神奈川県知事)

2018年の総務省調査によると、日本の65歳以上の高齢者人口の割合は28.1%となり世界最高だ。中でも神奈川県は、高度経済成長期に転入した世代の高齢化などによって、「全国でも屈指のスピードで高齢化が進む県」とされる。

「神奈川県の年齢別人口推移のグラフを見ると、1970年はきれいなピラミッド型でしたが、2050年には逆ピラミッド型を示し、県の人口に占める高齢者の割合が35.0%に達すると予測されています。これでは、いろいろなシステムが維持できなくなります。圧倒的勢いで迫る超高齢社会をどう乗り越えていくかが、私たちの大きな課題です」と黒岩祐治知事は語る。

そうした中で神奈川県が推し進めるのは、「未病の改善」と「最先端医療・最新技術の追求」の2つを柱とするヘルスケア・ニューフロンティア政策だ。

まず、「未病の改善」については、心身の状態は、「健康」と「病気」という2つに明確に区分できるものではない。実際には、健康と病気の間を連続的に変化している。つまり、いつまでも心身ともに元気でいるためには、病気になって初めて行動を起こすのではなく、病気になる前から日常生活の中で心身の状態をチェックし、改善・維持に主体的に取り組むことが重要になる。そのような意識・行動変革を起こす施策が「未病の改善」だ。

「食(栄養・口腔ケア等)、運動(身体運動・ロコモ・睡眠等)、社会参加(交流等)の3つをテーマに施策を展開しています。現在、県民一人ひとりの健康維持・改善のために、未病の状態を見える化する未病指標の構築を目指して、WHO(世界保健機関)と協働作業を進めています」

神奈川県は、個々人が自身の健康情報や投薬情報を一覧できるアプリケーション「マイME-BYOカルテ」や、子どもの成長をわかりやすく記録できる「電子母子手帳」などのサービスを展開し、乳幼児期から、生涯にわたり、体温や血圧、予防接種や健診データなどの収集・蓄積を進めている。

「これから誕生する赤ちゃんは、体温や血圧、投薬、検診などの健康増進に役立つデータを蓄積できるようになります。また、将来的には、本人や親が情報入力作業を行わなくとも、健康増進に役立つデータを蓄積できるようにしたいと思います」

また、2014年に発足した「未病産業研究会」には、IT・データを扱う企業をはじめ、688社(3月現在)が参加し、未病関連サービスの創出に取り組んでいる。

さらに、「最先端医療・最新技術の追求」については、iPS細胞やロボット医療機器などの研究開発に力を注いでいる。

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