移住者が急増する小さな島 地域の雇用をつくる若者たちの挑戦

この数年、山形県にある人口約200人の小さな離島、飛島で移住者が急増している。その原動力となっているのが、合同会社とびしまだ。同社は地域に若者を呼び込むため、仕事づくりに尽力。そして、「100人の新しい自治体をつくる」ことを目標に掲げる。

飛島は、酒田港から定期船で約1時間15分。外周が約10kmの小さな島であり、人口は約200人。平均年齢は約70歳であり、既に限界集落となっている

とびしまは2013年、Uターン者2人とIターン者2人によって設立された。2019年4月現在、社員数は13人に増えており、いずれも20~30代。そのうち11人が島外からのIターン組だ。

代表社員の一人、本間当氏は飛島出身。高校進学で島を離れ、仙台で働いていたが、2011年の震災がきっかけで家業の旅館を手伝うためにUターンした。そして、島の寂れた風景を目の当たりにして、「何とかしなければ」と起業を決意した。

もう一人の代表社員、松本友哉氏は2012年に移住したIターン組だ。もともと地方に関心があり、NPO主催の地域移住体験プログラムに参加し、その活動場所として飛島を選んだことがきっかけだ。

「最初は軽い気持ちで、1年で島から出ていくつもりでした。でも、島に来てみたら、一生かけても解決できないと思えるほどの課題がある。気が付いたら、島での活動を続けていました。私は課題が好きなんです」(松本氏)

本間 当(とびしま 代表社員)

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