2018年11月号
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目指すは巨大ベンチャー

132億円調達のInagora 中国進出の新しい常識をつくる

翁 永飆(インアゴーラ 代表取締役CEO)

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競争が激しく、巨大な中国市場。日本の10倍以上の人口を有する中国市場では、いかに戦略的に顧客と関係性を構築するかが重要であり、多くの企業の頭を悩ませてきた。そのような中、日系企業に、実店舗や大手モールへの出店とは違う、新しい選択肢を提供し、急成長を遂げる企業がある。

翁 永飆(インアゴーラ 代表取締役CEO)

2017年11月11日のアリババによる「独身の日」セールにおいて、取引額が約1600億元(約2兆7,000億円)を突破したというニュースは日本でも話題となった。中国越境EC市場のブームは去ったと言われることもあるが、実際には日本から中国への越境ECの市場規模は年々拡大傾向にあり、2兆円に達するともいわれている。

このような状況に大きなチャンスを感じ、駐在員を必要としない取り組みやすさから、中国越境EC市場に参入しようと検討した企業は少なくない。しかし、大手モールに出店する場合は、初期費用やランニングコストで数百万円単位の費用が必要であること。さらには、国内事業者のみならず、アメリカや韓国、オーストラリアなどライバル企業も多く存在することから、資金的な体力の大きい企業でないと参入が難しいのが実態となっている。

こうした中、中国人消費者向け唯一の日本商品特化型ショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」を運営するなど、日本から中国へECを活用した販路開拓支援で大きな存在感を示している会社がInagora(インアゴーラ)だ。代表の翁永飆氏は伊藤忠商事出身で、計5回の連続起業実績を持つシリアルアントレプレナー。2014年の創業以来、会社としての資金調達額が132億円に達するなど、注目のスタートアップ企業である。翁氏は「豌豆公主」について次のように語る。

「規模という意味では大手のECモールがシェアを広げていますが、どうしてもコストを優先して有名ブランドや売れ筋商品を扱わなければいけない状況になります。その点、我々は日本製品だけをセレクトする専門店ですので、日本のポップカルチャーや職人文化が息づく製品、日本のライフスタイルを提言したモノなど、特徴ある良品をラインナップできる環境が揃っています。ですから、大量に売りたいというよりは、日本の製品に確実に興味をもつユーザーが日々リピートしたくなるような製品を地道に拡大していきたいと思っています」

「豌豆公主」の取り扱い商品数は、日本で人気のアイテムから中国ユーザーの認知度が低い商品まで約40,000種(2017年11月時点)。サービス開始からわずか2年で250万インストール、4年弱の現在では400万インストールを突破するなど急成長を見せるが、翁氏曰く「インストール数にはあまり興味がない」とバッサリ。それより「例えば100万人顧客がいるとすればどれだけの人が我々のECプラットフォームでリピート買いしてくれるかが重要」で、「豌豆公主」に絶対的な信頼をおくロイヤル顧客をいかに増加させるかを重視しているという。

日本商品特化型越境ECショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」

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