2018年8月号

地方創生の現状と課題

ふるさと納税返礼品生産者アンケート 副次的効果が明らかに

月刊事業構想 編集部

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ふるさと納税制度によって、「地域商品の認知が高まった」「寄付者の声が直接届き生産意欲の向上につながった」などの副次的効果が見受けられている。本アンケートではふるさと納税サイト「さとふる」へ登録している事業者に直接アンケートをとり、その実態を探った。

1.目的
定性的に議論されていたふるさと納税の効果を、アンケートにより定量的に把握する。

2.調査概要
•調査内容:ふるさと納税の返礼品を出したことによる変化と効果
•調査方法:インターネット調査
•実施期間:2018年6月1日(金)~2018年6月15日(金)
•有効回答数:740事業者
•実施機関:株式会社さとふる(調査協力:事業構想大学院大学)

1-1.返礼品生産者の従業員規模

返礼品の生産者の従業員規模としては、10人未満の事業者が54%を占める。大量生産や全国流通をしていない地域の事業者が、返礼品の生産を担っている実態が推測される。

 


1-2.ふるさと納税返礼品生産者の業種

複数回答可能であるが、圧倒的に「肉類」「魚介類」の生産者が多い。
その他として多かった回答は、「ジャム、はちみつ」「地域の野菜の加工品」「セットもの(鍋セット、すきやきセット)」が挙げられた。また、「地域のラジオ局での寄付者の歌声の放送」というユニークな返礼品も見られた。

 


2-1.ふるさと納税によって自社の商品・製品の認知は高まったと感じますか。

ふるさと納税による副次的な効果として、地域商品の認知が高まったことが言われているが、実際アンケート結果を見ても「とても高まった」「少し高まった」を合計して、70%に上る。首都圏に多い寄付者に対して、ふるさと納税による地域商品のPR効果があったと推察される。

 


2-2. ふるさと納税の開始をきっかけに、商品認知が高まった等の理由によって、ふるさと納税以外の一般の販売ルートでの売上は変化しましたか。

「商品認知が高まった等の理由によって、ふるさと納税以外の一般の販売ルートでの売上は変化しましたか」という問に対して、増加幅に差はあるものの、37%の事業者が「増加した」と回答している。上記の商品認知の高まりが、ふるさと納税以外の売り上げにも大きく影響している結果であると推測される。

 

2-3.ふるさと納税サイトに掲載したことによる変化はありましたか(複数回答可)。

ふるさと納税サイトに掲載することによって起きた変化

 

ふるさと納税サイトに掲載したことによる変化として、「自治体・地域との良好な関係が生まれた」という回答が多数寄せられた。寄付者への商品の認知以外にも、地域内での新たな関係性の構築に貢献しているといえる。例えば、ふるさと納税を地域PRや特産品PRの機会と考える事業者と自治体の認識が合致したことで、両者が連携して制度をうまく活用していることが推察できる。また、「寄付者のニーズを考えるようになった」「自社商品・製品の魅力を再発見できて自信につながった」等の意見もあり、ふるさと納税をきっかけとして、一般の販売にも影響を与えている実態が伺える。

 

参考:ふるさと納税によって、始まった新しい取り組み

 

お問い合わせ先

学校法人先端教育機構 事業構想大学院 事業構想研究所
ふるさと納税研究会担当
担当:織田、福田 TEL:03-3478-8401
Mail:pjlab@mpd.ac.jp

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