富裕層向けバスはここまで進化 地方バス会社の発想力

バス会社でありながら観光コンテンツを自ら開発する、札幌観光バスグループ。氷のホテル、ファームレストラン、キッチンバスなど斬新なコンテンツを自社あるいは地域と共同で次々立ち上げている。福村泰司社長に戦略を聞いた。

駐車スペースさえあればどこでも屋外型レストランになる「クルーズキッチン」。北海道の雄大な景色もご馳走だ

創業54年の「観光ベンチャー」

豊かな自然環境が広がり、食材の宝庫でもある北海道は、言うまでもなく日本有数の観光地だ。外国人延べ宿泊者数は東京・大阪に次ぐ全国3位を誇り、スキーリゾートのニセコや世界遺産に登録された知床地域など人気スポットは数えきれない。

この広大な大地を舞台に、斬新な観光コンテンツを次々に打ち出し、注目を集めているのが札幌観光バスグループだ。海外富裕層をターゲットにしたチャーターリムジンバスサービス、本格厨房設備を搭載し特別なロケーションで一流シェフの料理が楽しめるキッチンバス、農業生産法人との合弁によるファームレストラン運営など、その取り組みは多岐にわたる。

もともと観光バス一本だった札幌観光バスの事業領域を一気に広げたのが、2013年に社長に就任した福村泰司氏だ。福村氏は札幌観光バスを「観光ベンチャー」と表現するが、実は会社の歴史は古く、創業は1964年まで遡る。

福村 泰司(札幌観光バス 代表取締役社長)

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