村岡知事が語る 明治150年の維新戦略は創業支援とブランド

「明治維新胎動の地」であり、全国最多の総理大臣を輩出するなど、日本を牽引してきた山口県。人口減少問題が深刻化する中、「明治150年」を契機とした取り組みをはじめ、県の強みや潜在力を伸ばし、引き出していく「3つの維新」を始動し、県全体の活力を高めようとしている。

村岡 嗣政(山口県知事)

――今年は明治150年という節目の年です。

山口県は吉田松陰、高杉晋作をはじめ多くの志士を輩出した「明治維新胎動の地」。かつて志士たちは、命がけでこの国を変えようと奮闘し、新しい時代を切り拓いていきました。その原動力となったのは、国の将来を思いながら、諸外国に追いつくための取り組みを模索し、挑戦し続けた先人たちの高い「志」と比類なき「行動力」です。

現在の山口県は人口減少をはじめ多くの困難に直面しています。このような時こそ、明治維新や日本の近代化を成し遂げた郷土の先人たちの「志」と「行動力」に学ぶことが求められています。「明治150年」を契機に、先人たちの資産をしっかりと受け継いで、未来へつないでいかなければなりません。

国内最大級の花と緑の祭典「山口ゆめ花博」には、花の谷ゾーン(右)など子どもからお年寄りまで広く楽しめる8つのゾーンがある

このため、本県では新たな150年のスタートとして、明治150年プロジェクト「やまぐち未来維新」を展開しています。その中核イベントとして「山口ゆめ花博」を開催するとともに、県内全域の34カ所にわたる、幕末・明治期の貴重な歴史資料や文化遺産をめぐるルートを回廊に見立てて県内を周遊してもらう「幕末維新回廊」を今年5月から8カ月にわたり開催していきます。さらに、高校生や大学生が「志」を持ち、主体的に「行動」することを学ぶ「やまぐち未来維新塾」の開催など、将来を担う若い世代の人材育成などにも取り組んでいきます。

こうした取り組みにより、山口県の魅力を強力に発信するとともに、県民の郷土への誇りと愛着、さらには県全体の活力を一層高め、新たな県づくりへとつなげます。

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