ふるさと納税、クラウドファンディング型活用で新たなステージへ

2008年からスタートしたふるさと納税制度。10年の節目を迎えた今、総務省は同制度を「人」に着目した新たなステージへ導こうとしている。2018年度から始まる「ふるさと起業家支援プロジェクト」の概要と狙いについ、総務省 自治税務局 市町村税課長の池田氏に聞いた。

池田 達雄(総務省 自治税務局 市町村税課 課長)

ふるさと納税の
さらなる活用に向けて

「ふるさと納税制度は、地方団体が自ら財源を確保し、地域の活性化に向けた様々な政策を実現する手段として重要な役割を果たしている」と池田氏は改めて制度の重要性について述べた。

昨年10月、野田聖子総務大臣が都道府県知事及び市町村長宛に発出した書簡では、今後、ふるさと納税を行う方の裾野が拡大され、ふるさと納税で得られた資金がそれぞれの地域でさらに有効活用されるためには、「ふるさと納税の使い途や成果を明確化すること」、「ふるさと納税をしていただいた方との継続的なつながりを持つこと」の2点が重要であるとされている。

総務省はこれらに取り組む地方団体を後押しするため、新たな3つの支援策を実施することを昨年10月に公表した。そのうちの1つが「ふるさと起業家支援プロジェクト」。地方団体は、クラウドファンディング型ふるさと納税を活用し、事業に共感する方からふるさと納税を募り、起業家に対して資金提供を行う。

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