不動産業界では、価格査定や投資の分野でAIの活用が始まっている。リアルエステートテック分野で急成長するインベスターズクラウドの松園勝喜氏に、不動産×AIの可能性と同社の取り組みを聞いた。

インベスターズクラウドは年間約700棟の賃貸住宅を供給。全戸にIoT機器を標準化する
リアルエステートテック(不動産テック)とはビッグデータやIoT、AIなどの情報通信技術を活用した不動産サービスを指す。その領域は不動産の開発から流通、売買までさまざまであり、不動産価格査定やマッチングの自動化、VR・ARを活用したマーケティング、新しいローン・保証サービスなどが登場している。
海外の不動産テック企業としてはZillowやRedfin、Rightmoveなどが有名だが、日本での代表格がインベスターズクラウドである(2018年4月にTATERUへ社名変更予定)。
同社は賃貸・アパート領域を中心に、AIを活用したアパート経営プラットフォーム「TATERU」や賃貸住宅をIoT化する「Apartment kit」の開発、不動産投資型クラウドファンディング「TATERU Funding」などを展開。2017年12月期は売上高・経常利益共に前期比40%超の成長を見込む。

松園 勝喜(インベスターズクラウド執行役員IT技術開発本部長)
「情報の非対称性」という課題
「AIの活用では、情報の質と量が肝心です。不動産は情報の非対称性が大きく、オープン化されていないデータが沢山あります。この問題をどう解決していくかがポイントです」とインベスターズクラウド執行役員IT技術開発本部長の松園勝喜氏は指摘する。
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