大企業が続々参集 共創で「ものづくり」を変えるスタートアップ
今、ダイキン工業や王子製紙、コクヨ、オリンパス、富士ゼロックスなど、大企業との協業を進め、新商品の開発、新規事業の創出につなげているスタートアップがある。ものづくりのオープンイノベーションプラットフォーム『Wemake』を展開するA(エイス)だ。
A(エイス)の創業者、山田歩氏は大学時代、「鳥人間コンテスト選手権」に出場。人力飛行機の製作に打ち込む中で、町工場の職人とも接していた。そこで感じたのは、高い技術力を持つ中小企業は多いにもかかわらず、下請けを脱して自社商品開発に成功しているところは少ないということだった。
一方、大手企業も、その規模の大きさ故にエンドユーザー視点を持つことが難しかったり、スピード感に欠けたりと、構造的な課題を抱えている。
「日本のものづくりは凋落したと言われますが、それは必ずしも企業やエンジニアの技術力が落ちたわけではなく、仕組みの問題だと考えました。人や技術、設備、販路などの"ものづくりリソース"が、企業や国の垣根を超えて最適にマッチングされる仕組みをつくれば、日本のものづくりは変わるのではないか。理想的なものづくりへの思いが、『Wemake(ウィーメイク)』につながりました」
山田代表は2012年4月にエイスを設立、2013年に『Wemake』をスタートした。
現在、『Wemake』には1万2000人の登録ユーザーがいる。大手メーカーのエンジニアやデザイナーから、起業家、大学教員、建築家、医師などの専門家まで、職種は様々だ。
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