2017年5月号
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地域×デザイン まちを編みなおすプロジェクト

トーコーキッチン 不動産会社が「入居者専用食堂」を開いた理由

矢島進二(日本デザイン振興会)、池田峰(東郊住宅社取締役)

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不動産管理会社が運営する、賃貸入居者専用の食堂「トーコーキッチン」は、入居者の健康的な食生活と、食を媒介としたコミュニケーションを実現する場所。2016年度グッドデザイン賞で特別賞「地域づくり」を受賞した。

文・矢島進二 日本デザイン振興会



エントランスから内部が見える明るい空間

訪問時の昼食。鶏のサルティンボッカと副菜二品、豚汁、ご飯で500円

JR横浜線の淵野辺駅から徒歩2分の商店街に2015年12月にオープンしたのが、賃貸入居者専用の食堂「トーコーキッチン」だ。青山学院大学や桜美林大学、麻布大学のキャンパスがある淵野辺で、1976年に創業した地域密着型の不動産管理会社東郊住宅社が運営。1994年に業界の慣例を破る「礼金ゼロ」を、2004年からは更に「敷金ゼロ」「退出時修繕義務なし」を導入するなど、入居者の立場にたったサービスを提供してきた同社が、新たに始めたサービスがこの食堂。

管理する賃貸物件で使用している専用のカードキーでしか、食堂の入口の扉が解錠できない点がポイント。「カードキーは3,000人の入居者と不動産オーナー、当社の社員や関係者だけが持っていますが、保有者と一緒であれば同伴者も入店できますし、持ってない方も初めの一回は利用できます」と、このサービスの発案者でもある同社二代目の池田峰さんは語る。

メニューはワンコインプライス

栄養に配慮した手作り料理でありながら、朝食は100円、昼食と夕食の定食は500円、ドリンク100円。営業は朝8時から夜8時までで年中無休と、採算を度外視しているように見えるが、池田さんは「不動産屋による飲食業の参入ではなく、あくまで入居者の健康的な食生活と利便性の提供が目的。収支はとんとんでいいのです。食堂で利益が出たら、より良い食材の仕入れにまわすようにしています」

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