2016年9月号
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プロジェクトニッポン 島根県

「見る」から「触れる・感じる」観光へ 「体験」が旅行消費のカギ

山野 智久(アソビュー 代表取締役社長)

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島根観光の定番と言えば、出雲大社。そうした歴史遺産に多くの人が訪れる一方で、その土地ならではの素材を活かした、体験型観光に注目が集まっている。島根でも、ユニークな観光商品の数々が、若者を中心に人気となっている。

島根県飯南町では、出雲大社神楽殿の大しめ縄づくりの技術が受け継がれてきた。職人が指導する体験コースに、多くの観光客が参加する

そもそも、人はなぜ旅をするのか。それは、思い出をつくるため、冒険心を満たすため、癒しを求めて......、など千差万別、十人十色である。しかし、突き詰めていくと、これらの共通項は「非日常性を体感する」ということではないだろうか。

旅の目的のすべては、日常ではない非日常の空間の中で得られる。この「非日常性」に求めるものが、インターネットが一般化してから、徐々に変化しているのではないか。

「見る」「知る」の一歩先へ

インターネットが一般的に広く利用されるようになったのは、Internet ExplorerがWindowsに搭載されるようになった90年代後半から。それから20年弱の間に、随分多くの情報が蓄積された。そして、世界中の情報へのアクセスが可能になった。

さらに近年ではSNSの普及により、友人経由で、受動的・感覚的に情報が取得できるようにもなった。観光地の美しい景観は、画像としてインターネットを通じて簡単に見られるようになったし、その土地の歴史は簡単に知ることができるようになった。

そんな時代の中で人々が求める非日常性は、「見る」「知る」の一歩先、「触れる」「感じる」に変わりつつある。そんな時代だからこそ、その土地ならではの観光素材に、触れる・感じることができる体験型観光商品に注目が集まっているのではないか。

島根県でも、こうしたトレンドに呼応した取り組みが行われている。出雲地域は、同県で最も観光入込客数が多い地域だ。中でも観光名所の筆頭である出雲大社には、年間約600万人が訪れる。その出雲地域で、歴史遺産をただ「見る」だけではなく、自分の体を使って「体験」できる観光商品が、若い世代を中心に密かな人気となっている。

伝統のものづくりが女性に人気

出雲大社の付近では、伝統のしめ縄づくり体験が開催されている。800円台の気軽に参加できるコースから5000円の本格的なコースまであり、参加者は、しめ縄づくり専用に栽培されたワラを手に、制作に没頭する。

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