2015年12月号
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プロジェクトニッポン 愛媛県

5年で50倍に成長 景勝地の「体験型観光化」で伸びる地方企業

山野 智久(アソビュー 代表取締役社長)

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景勝地をキャニオニングのコースに活用し、急成長をとげたフォレストキャニオン。地域ならではの資源への着目や、アクティビティの敷居を下げる工夫、自治体や住民を巻き込んだ観光地化などの多方面での活動が、成功の要因となった。

滑らかな川底をもつ滑床渓谷は天然のウォータースライダーであり、キャニオリングの適地だ

愛媛県は道後温泉や松山城、しまなみ海道などの観光名所が有名である。今回はその愛媛県において、体験型観光によって5年で50倍の成長をとげた事業者の取り組みに注目した。

愛媛県宇和島市にある「滑床(なめとこ)渓谷」は四万十川へと続く清流と滑らかな岩肌が特徴的であり、日本の滝100選にも選ばれている「雪輪(ゆきわ)の滝」を有する景勝地である。フォレストキャニオンの代表・正木秀臣氏は、滑床の特殊な地形が、景勝地としてだけではなくキャニオニングのコースに適していることに気がついた。キャニオニングとは、特殊なウェットスーツを着て身ひとつで川を下り、滝壺への飛び込みや天然のウォータースライダー(滑り台)での降下を楽しむアウトドア・アクティビティである。

自然がつくった日本一の好条件

正木氏は滑床でのキャニオニングの魅力をこう語る。

「国内にあるキャニオニングコースでは2~3メートルのスライダーが一般的ですが、滑床渓谷には7~8メートルのスライダーが何箇所もあり、最長では40メートルにもなります。コース自体の魅力に加え、他の地域のコースではスタート地点まで車が入れない山道を何時間も歩く場合もありますが、ここでは車で乗り付けられる集合場所の目の前にスタート地点があり、立地の良さも利点となっています。これらの好条件が揃った場所は日本で他にありません」

正木秀臣フォレストキャニオン代表

渓谷全体が一枚の花崗岩でできた滑床渓谷では、長年の浸食により削られた一枚岩が、角のない滑らかな川底を形成している。「滑床」という名前の由来ともなったこの特徴は、長距離に渡る天然のウォータースライダーを生み出し、世界屈指のキャニオニングコースと言っても過言ではない。

参加ハードルを下げる工夫

「一度来てもらえれば必ず満足してもらえるのですが、日本ではまだキャニオニング自体の認知度が高くありません」

残り63%

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