2015年7月号
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イノベーターの健康術

理想的な姿を示し経営陣を動かす~自社の発展のための健康経営~

浅野健一郎(フジクラ 人事・総務部 健康経営推進室 経済産業省 次世代ヘルスケア産業協議会 健康投資WG専門委員)

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利益を上げ永続する、という企業本来の目的を外さず、健康経営を明確に「経営課題」と位置付け、先進的な取り組みを実践するフジクラの活動をレポートする。

2009年、5年先のフジクラを考える「未来プロジェクト」が「5年後に実際に中心となって働いている若い世代」から選抜されたメンバーによるプロジェクトチームが発足した。当時は、リーマンショックなどの影響から、フジクラだけでなく日本全体に元気がなかった。そういった状況を打破すべく、メンバーは、非常に「チャレンジングな事業計画」を策定しないといけない状況にあった。

しかし、そもそもリーマンショック後のような、日本、企業、働く人皆が元気のない状態では、誰もチャレンジなどできないと考え「社員が、活き活きと元気に働く」ためにはどうしたらいいか?ということを、1年間かけて、勤務時間外に皆で集まって話し合いを始めた。

浅野健一郎 フジクラ 人事・総務部 健康経営推進室
経済産業省 次世代ヘルスケア産業協議会健康投資WG専門委員

健康経営は新規事業プロジェクト

しかしチームが発足した当時はデータヘルス、健康経営という概念、考え方は日本にはほとんど浸透していなかった。専門組織もなく、プロジェクトチームは“門外漢”の集まりであった。これに対して、社員の健康を守る、安全を守る、福利厚生を充実させることについては、総務、人事、健康保険組合それぞれが、法令に基づき業務を行っていた。当然そこには、対立が生じ、新事業推進の壁となった。

そこで、チームメンバーは、まず最初に、プロジェクトチーム、総務、人事、健康保険組合と、「ゴールイメージを共有」する作業から始めたのである。そして信頼関係を築き、腹を割って話せるベースを築いていった。これは非常に地道なもので、やっと議論ができるようになるまでに1年以上かかったのである。信頼関係を構築するにあたり気を付けた点は、「どこの組織のやっていることも絶対に否定してはいけない」という点である。

「皆、必要だからやっている」「大切なことをやっている」からである。日々の業務もあり、時間にも制限があるなかで、健康経営を実践しなくてはいけない状況の中、「皆で取り組めば効率的に、効果的にできるはず、そのやり方を皆で考えませんか?」というロジックで話し合いを進めていった。「誰かが誰かにやらせる、」という一方通行の事業推進では、絶対にうまくいかない。

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