国土交通省スーパーメガリージョン構想 地方創生時代のデザイン
未曾有の人口減少到来を前にして、国土のグランドデザインを担ってきた国土交通省が、新たな戦略を展開している。国土交通省で大臣官房審議官を務める舘逸志氏が、国土の再生に向けた新たな計画と取り組みを語る。
五輪と地域活性
国土交通省は7月に「国土のグランドデザイン2050」を発表した。地域活性の施策のひとつとして、「アベノミクス第4の矢」と位置付けられる、2020年の東京オリンピック・パラリンピックがある。
「2020年の東京五輪は、戦後復興のお披露目会であった1964年の五輪とは全く異なる意義を持ちます。成熟国家としての日本を世界へ提示する場となるでしょう」と舘逸志氏は話す。
また少子高齢化と人口減少に直面している日本は、文明の課題に取り組んでいる先進国でもある。大会開催による経済効果への期待は無論、多文化の共生、科学技術と自然との調和といった、真の先進国の姿を示す場となることも期待される。そうした価値観の提示は、多様な個性を持つ地方が大きな役割を担っている。
「各地の食や伝統工芸がしっかりと守られるような施策と共に、地方都市がホストシティ・ホストタウンとして機能できることが必要です」
平和の祭典の舞台にふさわしい環境と、その効果が地方までしっかりと及ぶ環境の準備、この二点がオリンピックに向けた課題だ。
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