地場ビジネスコンテストで地域を「再発見」

近年、全国各地で数多く開催されているビジネスプランコンテスト。しかし、それを地域の活性化につなげるためには、さまざまな課題が存在する。今、コンテストのあり方にも、イノベーションが求められている。

日本政策金融公庫では、高校生を対象にしたコンテストを開催。

今、全国各地でビジネスプランコンテストが乱立している。中小企業庁による中小企業・小規模事業者の支援サイト「ミラサポ」に掲載されているだけでも、その数は140以上にものぼる。いわば“コンテスト・バブル”の状態だ。

コンテストの主催者は、自治体や公的機関、大学などの教育機関、民間企業などさまざま。自治体、公的機関が開催するコンテストは、地元の起業家を育成し、新たな事業を生み出して地域振興につなげることを目的としたものが多い。しかし、継続が難しくなり、一過性のイベントで終わってしまうコンテストがあるのも現実だ。

日本政策金融公庫の井上考二・主任研究員は、「新規性のある事業を生み出すのは大変なこと。コンテストを毎年続ければ、当然、応募者は減少しがちです」と話す。

井上考二 日本政策金融公庫総合研究所 主任研究員

地場のコンテストでは、応募者を地元に限定にしているところも多い。しかし、三鷹市や川崎市のコンテストなど、応募資格に地域的な制限を設けず、幅広い応募者を集めているところもある。

「新規性があり有望な事業であればあるほど、ニーズは地域外にも存在します。また、かつてコンテストの動向を調査した際には、地元で起業した受賞者が、結果的には首都圏にオフィスを移転していたケースも見られました」

コンテストが、地域振興にどれだけ貢献したのかを測るのは難しい。井上氏は、雇用や税収といった直接的な効果だけでなく、「間接的な効果」にも目を向けることを提案する。

「受賞者が地元企業の取引先になれば、その利益は地域にも還元されることになります。即効性のある成果を求めるだけでなく、長期の視点で間接的な効果を把握する仕組みも必要でしょう」

最終審査会では、高校生が多数の聴衆を前に事業プランをプレゼン。著名な起業家や大学教授、経産省の担当者が審査員を務め、グランプリを決定する

主催者の連携に新たな可能性

井上氏によると、受賞後の支援メニューも大切だという。

「受賞したプランが、最終的にどこまで成長したのかが重要です。受賞後の支援を強化することも必要です」

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