航空宇宙産業の世界三大拠点に

モノづくりのメッカ東海地域は、日本随一の航空宇宙産業の集積地。愛知県では、航空宇宙産業を自動車に続く次世代成長産業の一つとして位置づけ、さらなる飛躍に向け、振興に取り組む。

大手機体メーカーである三菱重工業、川崎重工業、富士重工業の三重工が立地する東海地域。機体メーカーを支える高い技術力を持つ中堅・中小サプライヤーや、近年利用が拡大している炭素繊維複合材料の研究拠点が多く集積する。

三菱航空機が開発する小型ジェット旅客機「MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)」。組み立ては、愛知にある三菱重工業の工場で行われている Photo by STRONGlk7

この地域の航空宇宙産業の成長を加速するため、愛知・岐阜などの12地方公共団体が共同で、国に「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」を申請、2011年、国際戦略総合特区として指定された。愛知県の大村秀章知事が特区推進協議会会長を務め、アジア最大・最強の航空宇宙産業クラスター形成を目指す。

YS-11からMRJへ

東海地域が航空宇宙産業の一大集積地となったのは、卓越した木工加工技術に由来する。黎明期の航空機部材の多くは木製で、良質な木材の集積地であり、木材精密加工に熟達した職人の多かった東海地域が注目された。

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