既存モデルを変える!成功チームの要素

新規事業に強いイメージがあるリクルートには、New RINGという、3名以上のグループ単位で参加する新規事業提案制度がある。近年の受賞作品の一つである、「CodeIQ」(ITエンジニアのための実務スキル評価サービス)開発チームに、制度活用から現在までを聞いた。

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New RINGは現在のリクルートの基幹事業であるゼクシィやホットペッパーなどを生み出した、新規事業提案制度だ。夏のエントリーから毎年半年かけて開催され、2月の最終審査会で賞を受賞すれば事業化検討フェーズに入る。CodeIQは2011年夏にエントリーし、2012年2月に準グランプリを受賞し事業化へ。6月に正式サービスリリース。創業メンバーの、リクルートキャリアのネットビジネスイノベーショングループ三木拓朗氏、名波秀哲氏、多田羅理予氏の3名に話を聞いた。

中途採用市場の大きさ、職務経歴書DBモデルの限界

「 目の前の人の行動や言葉から、起こりうる未来の課題を考えて、それらを半歩先に解決するサービスを作っていきたい」
(三木)

三木  CodeIQ発案のきっかけは、リクナビNEXTを担当していた時に、このモデルではカバーできない領域があることを感じていたからです。

名波 私も三木と共にリクナビNEXTの部署におり、同様のことを感じていました。米国などからソーシャル・ ネットワーキング・サービスが台頭してきていたこともあり、既存資産の延長線上だけでは戦えないと思っていました。

多田羅 私は2人とは別部署にいましたが、新しいサービスをゼロから立ち上げることがやりたくて。

三木  私はデータサイエンスの領域を担当していましたが、採用面接をする際に、職務経歴書を見てもスキルがわからないなと思っていました。一方で、過去の分析に用いたコードや、実際のアウトプットを見るとほぼ確実に能力を判断できました。このような経験から、職務経歴書を使った採用活動に疑問を感じていました。

多田羅 マクロの視点で捉えると、既存のサービスがサポートできている方は沢山いましたが、実際に転職活動者や企業の生の声を聞いていくと、解決できていない課題がたくさんあることがわかりました。既にある事業のサービス利用者にヒアリングさせてもらうことはよくありますが、使ってくれていない人たちと接点を持つことは難しい。新規事業提案の機会だったからこそ、フラットに多様な人の声を聴くことができ、これまで気付けなかった「不」に向き合うことができたのだと思います。

三木  これらの声を聞きながら、私達が獲得できてないマーケットはかなり大きいのではないかと思うようになりました。少しオーバーかもしれないけど、これは1千億円規模に達するのではないかと思いました。そして、職務経歴書を送る手法では効率的ではないことを、他に置き換えることで、次の採用のあり方が生まれて、大きなビジネスになるのではいかという仮説を導いたのがCodeIQ着想の出発点でした。

変わる採用メソッド フラットな出会いの場が必要

「社内ベンチャーをうまくできる人って、世の中に新しい価値を提供したいと強く思っていることと、社内での動き方を熟知しているという2つの要素が必要」
(多田羅)

三木  実際にCodeIQをNew RINGに応募する際のチーム作りの人選は非常に悩みました。相互に補完できるスキルセットを持ったチームを創りたいと思っていました。私はプロデューサー的な立ち位置で、多田羅は突破力がある。あとはバックオフィスが全てできる人が必要だと思い、部署の先輩であった名波を口説きました。

多田羅 チームメンバーが決まって、職務経歴書のみでの選考では採用が難しい職種を対象に、市場選定とサービス内容を考え始めました。最終的にはエンジニアに特化しましたが、当初は他領域も候補に挙がりました。

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