若者が面白いと感じる魅力を築く

古くより東海道の要所として栄え、現在も新東名や港など恵まれたインフラを抱える静岡。新旧の価値観が交錯するその土地で産業が発展するカギは何か。静岡商工会議所の後藤康雄会頭に話を聞いた。

─静岡商工会議所では2011~13年度にかけて第1次中期行動計画に取り組んでいますが、その内容とは。

2010年に静岡と清水の商工会議所が合併し、それを契機に当会議所では第1次中期行動計画を策定しました。

これは単年度主義や前例踏襲主義から脱却し、中長期的な計画に基づき事業を推進しようというもので、「企業づくり」「地域づくり」「基盤づくり」という3本を主要なテーマと位置づけております。

新しい人材と技術を育てる

─上記の3本のテーマについて、それぞれ詳しくお聞かせください。

事業引き継ぎ支援をした乾物屋「蒲原屋」。公募で女性後継者が選ばれた

まず「企業づくり」というのは、創造力やチャレンジ意欲がある企業を支援していこうというものです。例えば創業支援や経営革新計画の承認支援、再生計画の策定支援、それから事業引継ぎ支援センターによるM&Aの成約支援などを行っています。具体的な例では、ある乾物屋さんに後継者がいないということでオーナーを公募したところ、ひとりの女性が手を上げました。

ちょうど今、元のオーナーがいろいろ仕事を教えてあげて、引き継ぎをしているといった事例があります。

また県の中部地区では「フーズ・サイエンスヒルズ」という構想があるのですが、当会議所でも静岡県立大学や静岡大学、東海大学などと連携して、健康食品などの開発に力を入れています。例えば美アスタという健康ドリンクや清水・三保地区の地下海水を使ったアワビ、珍しいところではタツノオトシゴの養殖などを事業化させています。

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