森林率84%を逆手に取り価値に変える

経済的に不利といえる森林率の高さを高知県の「価値」とし、豊かな自然のブランディングを行っている「84プロジェクト」。開始から4年を数えるその活動の目的とは?

2011年に高知県産材で建てられた「84ハコハウス」

デザイナー梅原真氏が09年立上げ

2012年に「はちよん会議」の様子。五台山竹林寺でたくさんの人が集まり開催された

「84%」。高知県においてこのパーセンテージが何を意味しているかご存知だろうか。これは高知県の全面積に占める森林率の割合を表している。高知県は第3位の島根県(78.4%)や第2位の岐阜県(81.5%)を抑えて、全国第1位を誇る森林に恵まれた県なのである。

森林率が高いということは、裏を返せば平地が少ないということ。経済活動にはマイナスとも言えるがそれを逆手にとらえ、「84%ものCO2を吸収する巨大な装置のある高知。この自然をひとつの価値観として広げよう」と「84プロジェクト」が高知県出身・在住のデザイナー梅原真氏によって2009年に発足。2010年にはNPO化することとなった。

「楽しんでおもしろがってやるのが大切なんです」と話してくれたのは、84プロジェクトで事務局長 理事を務める西岡謙一氏だ。「高知県は山がいっぱいあります。それを悪いことと捉えるか、良いことと捉えるか。それだけのことなんです。私たちは山がいっぱいあると心が豊かになると単純に思いますから良いことだと感じます。それをおもしろくわかりやすい形で広げていきたい」。

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