千年に耐える町づくりを構想
最大震度7、最大津波高34m。南海トラフ巨大地震による震度分布・津波高の推計で、日本一厳しい数字が出た黒潮町。ふるさとを守るため、災害に強い町づくりに力を入れる。
黒潮町は高知県西南部の町。幡多郡佐賀町と大方町が合併し、2006年に誕生した。この地域は飛鳥時代の白鳳地震以来、100年~150年に一度、南海地震という大規模自然災害に見舞われてきた歴史を持つ。
2011年3月の東日本大震災を受け、2012年に内閣府と高知県が公表した南海トラフ巨大地震による震度分布・津波高の推計は、黒潮町の町民に大きな衝撃を与えた。
黒潮町には2005年に高知県が出した震度・津波の想定があったが、新たな推計は、その想定をはるかに超え、場所によっては浸水深で10m以上もの差があった。人口約1万2500人の町で、災害1日後の避難者数は約1万人、犠牲者2300人と想定。南海トラフ巨大地震ほどの大地震は千年に一度とされるが、もし起こった場合、町民のほとんどが被災することになる。先人から受け継いだ「ふるさと」を次の世代へ引き継いでいくため、防災計画・対策事業の徹底的な見直し、強化が進められている。
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