全体像を深掘り・肉付けする
第1回(8月号)では、「経営理念」の全体像を展望し、(1)いまなぜ「経営理念なのか」、(2)「経営理念」の定義と自社への導入、(3)その導入のねらい:「経営理念」の枠組み、この3点を解明しました。この第2回(9月号)では、(1)「経営理念」の根底には何が? (2)「中期戦略計画」への落とし込み、(3)「行動指針」への落とし込み、この3点を解明します。
「経営理念」の根底には何が?
第1回の末尾のくだりでまとめたように、(広義の)「経営理念」の3つのねらいは、その3つの枠組み――(1)(狭義の)「経営理念」、(2)「長期ビジョン」、(3)「行動指針」――にそれぞれ反映されます。この(広義の)「経営理念」構築の「3点セット方式」アプロ―チを、前号の図表で示しています。
さてここでは、「(狭義の)"経営理念"の根底には何が?」というテ―マに関し、次の2点から深掘りします。
第1に、「自社の経営の志」は、そのトップの経営の志、その志の背後にある心、トップの経営観、世界観、経営哲学」に由来します。この最後の3つの言葉を便宜上 仮に信条(belief)と呼ぶとすれば、「"経営理念"の根底には信条がある」ことになります。
第2に、「"自社の歴史"という時間軸」を上記1に関連付ければ、自社の創業以来一定の期間が経過しており、現在のトップがn代目に当たる、という場合が少なくありません。そうしたケ―スでは、そのn代目のトップに至る複数のトップの中に、自社の今日の盤石の基盤を構築した偉大な創業者(founder )に加えて、創業者トップに匹敵するほどの「桁外れに大きい貢献」を行ったネオ創業者(neofounder)がおられたとしても、決して不思議ではありません。
これらの偉大な創業者およびネオ創業者が後世に遺した信条こそが、彼らの「創業訓」および「ネオ創業訓」なのです。
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