メカトロニクスで研究開発型の産業に

市内製造業者の減少に歯止めをかけるため、津市は「津市産業振興ビジョン」に基づき、産業振興策として産業基盤の強化、企業誘致、産業連携、地域資源の活用の4つをあげる。

ものづくり中小企業の支援、これから起業・創業を目指す方の創業支援、市域の地域資源を活用した事業の支援を行っている津市産業振興センター(写真提供:津市)

津市内の製造業は景気の低迷や工場の海外移転などを理由に2007年の504社から10年の427社と15%近く減少しており、これに歯止めをかけることが求められている。市には多様な製造業があるものの、開発を他県の研究施設で行い製造のみを行う企業が多かった。このため企業の研究施設の誘致や企業間、大学間の連携などにより産業構造を開発研究型に変える施策が長期的に必要だ。県の産業支援センターや三重大学などと手を組み、中小企業の新商品や新技術の開発を支援するが、そのひとつの成果としてメカトロニクス技術の活用がある。

メカトロ関連企業を育成 海外都市とも提携

市内には自動車関連部品や電子部品、デバイス関連の企業が多く、これに加え大学の工学系研究機関も立地していることから、メカトロニクスに関連した業種の育成に注目。

07年に企業立地促進法に基づき同産業の技術開発力の向上による新商品、新技術の開発や成長産業などへの参入の促進を図るべく計画を策定している。メカトロ関連産業の対象となるのは金属製品、一般機械、電気機械、電子部品・デバイス、輸送機械の5業種で、振興策として地域内の企業を三重県産業支援センターの「メカトロコーディネーター(現ものづくりコーディネーター)」が訪問し、自動化や省人化のニーズや課題をヒアリングして関連技術を紹介した。現在津市産業振興センターを中心として関連する展示会への出展や人材育成に技術セミナーなども開催する。

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