次世代産業を育てる未来志向

京都の経済界、行政施策を通じて特徴的なのが、次世代産業の育成に向かって、多くの施策が複層的に組み込まれていることだ。次世代を育てるための京都の未来志向について、具体的な施策を探った。

キャンパスプラザ京都の活動風景

次世代の育成の原点は、「ヒト」である。その意味で、大学のまちづくりに成功していることは、産学公地域連携の各施策に大きく好影響を与えている。

1994年からスタートした大学コンソーシアム京都により、他大学の講義で単位を取得できるようになり、京都駅前にキャンパスプラザがあること、参加大学数が多いことから府内の大学の魅力は増し、ここ最近の同志社大、京都学園大の新キャンパス設置決定をはじめ大学の再集結を呼んだ。その効果は、①学術研究都市としての都市格の向上、②産業・経済効果、③優秀な人材の集積及び輩出、④地域の教育力の向上、⑤文化・芸術等の振興、⑥学生と地域との連携によるまちの力の向上、など多岐に及ぶ。

大学コンソーシアム京都字体の事業としても、大学と地域が一体となりコラボ、地域活性化につなげる「学まちコラボ事業」などを行っている。2012年度では、白川の水上空間の活用をテーマとしたワークショップ型のコンペティションを開催する「京都白川、水上空間の交流づくりワークショップ」(京都大学大学院人間・環境学研究科環境構成論研究室)や芸術大学がデザイン参加し、街並み景観づくりや企画を行う「嵐山・七夕文化のまちづくり2012」(京都嵯峨芸術大学)、西本願寺門前町を「三十六歌仙のまち」と位置づけ、西本願寺とその門前町に親近感をもってもらい、門前町に「にぎわい」を取り戻す「三十六歌仙まちなか博物館構想」(龍谷大学)など7件を認定。府内の学生の力を地域に還元する流れを生み出している。

学術研究都市の力を産業力につなげる

こうした学術研究都市としての力を企業につなげていく事業の一つが、「技術の橋渡し拠点整備」事業だ。京都市伏見区のらくなん進都に産学公連携による研究開発拠点を整備し、最先端の大学の研究成果を事業化につなげる研究プロジェクトを推進する。2013年11月に開所予定。大学と産業界の連携が緊密な京都だからこそ、大きな成果が期待できるプロジェクトと言える。

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