共感を呼びブランドを作る

「桑名をまちごと『ブランド』に」を掲げ、3年前に返礼品をリニューアル。特産品のみならず体験型の返礼品も充実させ、地域への来訪者増加を目指す。地域の魅力を発信し、域外からも注目を集めるための仕掛けとは何か。

桑名市長 伊藤 徳宇

桑名のブランド化見据え、返礼品をリニューアル

桑名市のふるさと応援寄附は2008年度に国が制度を創設した時からスタートしているが、当時は年間数件の寄附だった。現在の伊藤徳宇市長が就任してから7つのビジョンを掲げ、その一つ「桑名をまちごと『ブランド』に」というビジョンを実践する目的で2014年12月に返礼品を一斉にリニューアルした。牛肉、ハマグリ、鋳物などをそろえたところ1年で約3億5,000万円もの寄附をいただくことができた。2017年7月現在、163品目以上の返礼品を用意しているが、ナガシマリゾートの利用券やナローゲージで知られる北勢線の貸し切りなどの体験型も用意している。

桑名市のふるさと応援寄附は2016年度までは財政課が担当していたが、2017年度よりブランド推進課に移った。担当職員は担当職員1名と、短時間勤務を含む臨時職員2人の計3人で行っている。寄附の管理は、市職員が作成したシステムで一括管理し、寄附の管理から発注までを全て市で担っているので委託料などは一切支払っていない。

人気の返礼品は柿安の精肉とハチミツだ。ほかに桑名産のお米、そしてなんといっても地ハマグリ。また、ナガシマリゾートの宿泊券も人気返礼品だ。桑名は鋳物の町としても知られており、ごはん釜や鉄瓶、ミニチュアマンホールも人気だ。2016年度の寄附額は2億9,800万円だ。額は三重県内で4位だが、申込件数は13,841件で県内1位。桑名市や特産品の魅力が伝わり地元経済の活性化にもつながっていると考えている。

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