帆船は持続可能な海運の未来になれるのか?
(※本記事は『reasons to be cheerful』に2025年5月9日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

何世紀もの間、帆船は風の力だけを頼りに地球を巡り、物資を運搬し続けてきました。しかし19世紀後半から20世紀初頭にかけて、化石燃料の登場により海運の世界は大きく変わりました。今日では、石油とガスを燃料とする巨大な貨物船が世界中の海を行き交い、毎日何十億もの商品を運びながら、全世界の温室効果ガス排出量の約3%を生み出しています。
そんな状況下で、ニューヨーク州カーホンクソンにあるHudson Soil Company の創業者でオーナーのアイリーン・バニラ氏は、有機堆肥を顧客に届けるユニークな方法を思いつきました。彼女は、かつての帆船の伝統を再現する形で、64フィート(約19.5メートル)のスクーナー船「アポロニア号」を利用。地域の生産者たちと協力し、ハドソン川沿いやその近隣のコミュニティに商品を運んでいます。
バニラ氏はこう語ります。「昔はこうして物が運ばれていたのです。船で運ばれ、川を遡るときははしけを使っていました。アポロニア号の素晴らしいところは、完全に帆走する点です。エンジンは一切使わないのです。」
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