常温保存できるロングライフ牛乳 日本テトラパックが食品ロス削減と物流改革を提案
(※本記事は「食品新聞」に2026年3月11日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
牛乳は常温で販売・保存できる――。
このような選択があることをより広く知ってもらうべく、食品加工処理と紙容器充填包装システムを提供する日本テトラパックは、重点施策の一つとしてロングライフ(LL)牛乳の価値発信に取り組む。
LL牛乳は、140℃台の超高温殺菌(UHT)と無菌充填、光や酸素を遮断する6層構造のアルミ付き紙容器(LL紙パック)の3つの要素を組み合わせて作られ、保存料を一切使わずに、未開封であれば最大3~4か月間の常温保存を可能とする。
「このアセプティック加工処理・容器包装システム(LL技術)は昔に確立された技術だが、そこから進化を重ねている。味わいや栄養素を失わないという観点からも日々進化している技術」と胸を張るのは、2月16日、取材に応じたニルス・ホウゴー社長。
品質基準や品質設計、表示制度は国・地域によって異なり、海外では未開封で常温約1年程度の賞味期限を設定している例もある。一方、日本では品質保持期限の考え方や品質基準に基づき、品質保持基準は乳業メーカーごとに異なるものの、LL牛乳の常温保存期間は未開封でおおむね3~4か月とされている。
常温での流通・販売・長期保存を可能にすることで、サプライヤーや流通側にとっては、冷蔵物流から常温物流へのシフト、あるいは冷蔵売場から常温売場へのシフトによるコスト削減効果が見込める。
一方、生活者にとっても、冷蔵庫内のスペース確保や、防災備蓄としてのローリングストックに活用できるといったメリットがある。
現在、日本では「牛乳は冷蔵で扱うもの」という認識が根強いこともあり、依然としてチルド牛乳が主流で、LL牛乳の流通量は牛乳全体の3%程度にとどまる。一方、フランスやスペインではLL牛乳が全体の約97%を占め、ドイツやイタリア等でも広く普及している。さらに中国や東南アジアでも、LL牛乳が主流であるという。
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