INNFRAが沖縄の世界遺産でオフグリッド宿泊実証、新リゾート市場創出へ
オフグリッドインフラの社会実装に取り組むINNFRA(山梨県甲府市)は2026年5月28日、沖縄県中城村と連携し、自律型の水循環技術を用いたポップアップリゾートの実証を実施したと発表した。2025年12月から2026年1月の週末を中心に行われたもので、ユネスコ世界遺産・中城城跡に滞在拠点を設けた。
中城城跡を一望できる滞在拠点。デッキスペースにプールとシャワーを備えた
今回の実証は、官民共創プログラム「ソーシャルX アクセラレーション for OKINAWA」で同社が提案した「フェーズフリー沖縄モデル」が優秀賞を受賞したことを契機に、中城村との共同実施に至った。上下水道の引き込みや大規模開発が難しい世界遺産エリアに、キャンピングカー、デッキ、温水プール、シャワー、水循環設備、電力設備を組み合わせた仮設型の滞在空間を設置。一般公募で当選した4組が、営業時間外の中城城跡で一夜を過ごした。
注目すべきは宿泊体験への応募状況で、4組の無料体験枠に対し、100倍近い387組(およそ1157名相当)の応募が集まった。応募者は沖縄県内が中心で家族連れが多かった一方、県外からの応募も約4分の1を占め、旅行者層や都内在住者からの関心もうかがえた。
宿泊後アンケートでは全宿泊者が「とても満足」と回答し、完成版の利用にも全員が前向きな意向を示した。水まわりについても宿泊者の8割が快適だったと評価。地域への興味・理解は9割が「とても深まった」と答えた。完成版の妥当価格帯(1人あたり)は全員が3万円以上と回答し、5万円以上にも6割が支持を寄せ、高付加価値な滞在体験としての可能性が示された。
INNFRAは今回の実証結果をもとに、文化資産や離島、山間部、災害時の一時拠点など、観光・地域活用・防災を横断する拠点づくりの展開を行っていく方針で、自治体や地域事業者、投資家との連携を今後進めていくという。