日本の伝統織物を現代服に ラグジュアリーブランド「NINJA TOKYO」が国内販売開始

日本発のラグジュアリーファッションブランド「NINJA TOKYO」が5月28日、日本国内向けオンラインストアを正式に開設した。運営は株式会社SMS(東京都西東京市、代表・佐々木澄彦)。2025年10月のパリファッションウィークに出展して海外の注目を集めたブランドが、国内での本格展開に乗り出す。

NINJA TOKYOは「もし現代に忍者が存在していたら」という問いから生まれたブランドで、日本の"引き算の美学"や"余白の感覚"を現代の都市生活向けの衣服に落とし込んでいる。黒を基調としたコレクションで、年齢や流行に左右されず、着る人の魅力を静かに引き立てることを目指す。ブランドコンセプトとして「Japanesque dandyism refines your mature allure in silence.」を掲げている。

シンボルマークには漢字の「忍」が左右対称に組み込まれている。「刃」と「心」から成るこの文字に、強さや冷静さ、自律の意志を重ねたものだという。

素材面の特徴は、1300年以上の織物の歴史を持つ群馬県桐生市で生産されるオリジナルテキスタイルだ。高度なジャカード織の技術を用い、糸の選定から織り、風合い、陰影まで自社で設計している。和紙糸とキュプラの掛け合わせや、レーヨン・コットン・シルクの混紡による黒の表現など、大量生産では再現が難しい素材づくりに取り組んでいる。

2025年10月のパリファッションウィークではランウェイとショールームに出展。海外バイヤーやファッション関係者から素材使いについて高い評価を受けた。

デザイナーは真澄氏。文化服装学院卒業後、都内アパレルメーカーを経て2017年に桐生市へ移住し、織物製造会社で生地づくりの現場を経験した。2021年に独立し、現在はNINJA TOKYOのデザイナーとして活動している。真澄氏は「海外では、日本文化が"日本らしさ"とは異なる形で解釈されることも少なくありません。だからこそ、日本人自身の感覚で日本の美しさを現代へ翻訳し、世界へ発信したい」としている。