パーソルキャリアHi pro、プロバスケB.LEAGUEとも連携 「スキルリターン with SPORTS」本格始動

パーソルキャリアのプロフェッショナル人材総合活用支援サービス「HiPro」は5月28日、東京・銀座の時事通信ホールで事業方針発表会を開き、都市部の副業・フリーランス人材と地域のプロスポーツクラブをつなぐ「スキルリターン with SPORTS」を本格始動すると発表した。クラブの課題解決を副業・フリーランス人材が支援し、その成果を地域活性化につなげる。B.LEAGUEとの連携の下、2026年度中に60件のマッチング創出を目指す。発表会は3部構成で、HiPro事業部 事業部長の山田遼平氏による事業方針説明、先行事例「ベルテックス静岡」の紹介、B.LEAGUEをゲストに迎えたトークセッションが行われた。

(左から)パーソルキャリア株式会社 執行役員 エージェントサービス事業部 事業部長 鏑木 陽二朗氏、パーソルキャリア株式会社 執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長 森 宏記氏、パーソルキャリア株式会社 HiPro事業部 事業部長 山田 遼平氏、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ・SR推進グループ ゼネラルマネージャー 菅原 瑠美氏、株式会社VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長 松永 康太氏

第1部では山田氏が事業方針を説明した。近年、地域のプロスポーツクラブは競技運営に加え地域活性化への貢献が期待され、それを担うビジネス人材の必要性が高まる一方、他地域から人材を呼び込む仕組みが整わず、専門人材を確保しにくい状況にある。パーソルキャリアは2026年4月、B.LEAGUEおよび所属クラブの採用活動を支援する連携を開始。HiProは2023年から都市部の副業・フリーランス人材と地域企業をつなぐ「スキルリターン」を展開してきたが、今回これを地域のプロスポーツクラブに広げる。

施策として、都市部など県外から副業・フリーランス人材を募りクラブの事業・運営課題の解決を支援する。また、「HiPro Direct」の相互副業マッチングプラットフォームを用い、クラブを起点とした地域企業間の人材シェアリングを進める。

第2部では、先行事例としてベルテックス静岡の取り組みが紹介された。株式会社VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長の松永康太氏と、同社に参画予定の副業人材が登壇し、パーソルキャリア執行役員 エージェントサービス事業部 事業部長の鏑木陽二朗氏がモデレータ―を務めた。

同クラブとは2026年1月から連携を進めており、クラブの事業・運営に関わる領域で副業活用が決定している。同クラブはBプレミア昇格に向けた人・組織の強靭化が課題だが、重要テーマを実行するスキルを持つ人材が不足していた。松永氏は、アリーナが完成すれば全て解決するわけではなく、クラブのコンテンツ力をどこまで高め、魅力を創出し続けられるかが重要だと指摘し、ルーティン業務にとどまらず経営基盤の強化といった中核領域に外部の知見を取り入れたいと述べた。また、参画予定の人材は、松永氏の目指す姿に共感したことに加え、クラブの地元に出向いてメンバーやファンとも交流する中で、自分自身の夢として叶えたいと思ったことが決め手になったと語った。

第3部では、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)ゼネラルマネージャーの菅原瑠美氏と、パーソルキャリア執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長の森宏記氏が、連携による地域活性化の展望を語った。菅原氏は、B.LEAGUEが来シーズンから構造改革「B革新」に踏み切ることを説明。従来の競技成績による昇降格制度を撤廃し、経営指標を基準とするライセンス制度を導入する。強さでカテゴリーが決まると選手への投資に偏りがちだった課題を踏まえ、事業拡大の成果をアリーナやファンサービス、人への投資に向かわせる循環をつくり、持続的な地域創生につなげる狙いだ。

トップカテゴリー「B.LEAGUE PREMIER」へ来シーズン参入する26クラブはすでに決定している。菅原氏は、アリーナの完成は終わりではなくスタートであり、重要なのは中身となるコンテンツとそれを動かすビジネス人材だと述べた。森氏は、人々の成長を通じて課題を解決する自社の理念がB革新と重なると説明。両社の取り組みとして、地域・チームごとに異なる課題へ最適な人材を提供することと、「B.LEAGUE仕事図鑑」の展開や選手のセカンドキャリア支援などによりスポーツビジネスそのものを拡大することを挙げた。

HiProは今後、他クラブ・他競技にも展開可能な成功事例を積み重ね、さまざまなプロスポーツクラブとの連携を通じて地域活性化を加速させる方針だ。