バス会社によるライドシェア 種子島・屋久島でトライアル運行開始
国土交通省は2026年2月10日、バス事業者による日本版ライドシェア(自家用車活用事業)のトライアル運行を、鹿児島県の種子島・屋久島・指宿市の3エリアで開始すると発表した。種子島・屋久島交通が、種子島では2月14日、屋久島では2月16日に運行を開始する。指宿市では鹿児島交通が、2月下旬のトライアル開始を予定している。
日本版ライドシェアは、地域交通の「担い手」や「移動の足」の不足を解消するため、2024年3月に創設された制度だ。タクシー事業者の管理の下で、自家用車と一般ドライバーを活用した運送サービスの提供を可能にしたもので、これまでタクシー事業者が主な担い手だった。バスや鉄道事業者が日本版ライドシェア参画への関心を高めていることから、国交省の交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会では、その在り方について検討を進めてきた。今回のトライアルは、参画にあたっての課題を精査するため、全国5カ所で実施が予定されているうちの1つ。
今回の取組を担うのは、いわさきグループ(月刊事業構想2022年7月号参照)傘下の種子島・屋久島交通と鹿児島交通の2社。特徴的なのは、タクシー車両を保有しない形でタクシー事業の許可を取得し、従来の規制を緩和した上でトライアルを実施する点にある。ドライバーにはホテルの従業員を起用し、自社ホテル宿泊客の飲食店等への移動手段を確保する目的で日本版ライドシェアを活用する。
運行は、発着地のいずれかがいわさきグループの施設である場合に限定される。運行時間帯は種子島・屋久島が5時台から22時台まで、指宿市は7時台から17時台までとなる。利用方法は、ホテルやゴルフ場のフロントへの直接依頼、またはホテルのホームページや電話での事前依頼に限られ、施設利用者のみが対象だ。運賃は事前確定方式を採用する。
離島や観光地で公共交通やタクシーの供給が限られる中、宿泊施設の従業員がドライバーを兼ねるという新たなモデルは、地域の移動課題を解消する選択肢となり得る。バス事業者が持つ地域交通の運行ノウハウと、宿泊施設の人的リソースを組み合わせた今回の取組が、他地域への横展開につながるか注目される。
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