ただの夏じゃない猛暑、北米でも インフラにも影響する異常気象は増える傾向に
(※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年6月26日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
2024年6月に米国東部で1億人以上を汗だくにした猛暑は、急速かつ極端に発生したため、気象予報士は同地域の広範囲で今後も突発的な干ばつが続く可能性があると警告した。
長期間の高気温は土壌を急速に乾燥させ、農業、水資源、エネルギー供給に影響を及ぼす急激な干ばつを引き起こすことがある。6月の猛暑の影響を受けた地域では、急速に異常乾燥状態に陥った。
この猛暑による影響も広範囲に及んでいる。オハイオ州とペンシルベニア州では、暑さによる病気で救急外来を訪れる人が急増した。エアコンのないマサチューセッツ州のいくつかの学校は、生徒と教師を守るために閉鎖された。ニューヨーク州とニュージャージー州では、電線が暑さで垂れ下がり、ニューヨーク発着の列車が運休し、通勤客が足止めを食らった。
私たちは熱に関連する天気パターンを研究している。2024年6月の猛暑は、通常の米国北東部のパターンと比較して異常に早く、長期間続いた。
この熱波による猛暑は、地上から16キロメートル以上上空にまで広がる大規模な高気圧である「ヒートドーム」によって引き起こされた。ヒートドームは猛暑の原因であり、結果でもある。6月というタイミングでは大気圏の過去最高高度まで到達した今回の北東部のように、非常に大きく強力なヒートドームは、より高い気温がより多くの人々に影響を及ぼす可能性がある。
また、世界各国で早い時期に発生した猛暑の一部でもあり、多くの国で命を危険にさらしている。
暑さは世界的な問題に
2024年には、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアのいくつかの国で記録的な暑さが襲った。メキシコと中央アメリカでは、気温が51.8℃に達し、長期間の干ばつと相まって深刻な水不足と数十人の死亡者をもたらした。
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