坂本大臣が語る 「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」の狙い

政府は6月18日、地方創生に向けた「まち・ひと・しごと創生基本方針2021」を策定した。これを踏まえ、6月30日に開催した地方創生オンラインフォーラムでは、まち・ひと・しごと創生担当大臣の坂本哲志氏が、これからの地方創生について基調講演した。

「ヒューマン」「デジタル」「グリーン」を3本柱に政策を進める菅内閣。「これらの政策を有効に進めていくには、人・モノ・資本・情報など、都市部に集中している有形・無形の資産が地方に展開されていく、地方分散型の社会づくりを進めていくことが重要です」と坂本氏は話す。

坂本 哲志 まち・ひと・しごと創生担当大臣

コロナ禍の影響も反映
新しい日常の下での基本方針策定

2014年、第1期の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定され、地方創生の機運が高まった。第1期の5か年の中で、多くの地方創生の芽が生まれたものの、地方分散型社会の構築までは至らなかった。そこで2019年12月に第2期の地方創生期間のマスタープランとなる「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を、2020年7月には「まち・ひと・しごと創生基本方針2020」を策定した。基本方針2020では、第1期の成果なども踏まえ、地方への移住や地域おこしのみならず、テレワーク活用による働き方改革、関係人口の創出、企業版ふるさと納税の利用推進を重要施策として位置付けた。

しかし、コロナ禍によって地方創生を取り巻く環境は大きく変わった。

地方創生のフィールドである、地方の経済・社会は大きな打撃を受け、いまだ回復の途上にある。一方、地方の経済・社会にプラスの現象もある。それは、テレワークの増加という働き方の顕著な変化である。

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