空気処理装置で世界のメーカーを支える 電池需要が追い風に

様々な企業の工場に欠かせない空気処理装置のメーカーの西部技研。ハニカム技術で世界の製造業を相手に事業を拡大し、60周年を迎えた。車載用電池需要を背景に大きく成長、2023年の東証スタンダード上場を機に、農業など新分野への進出や、将来の経営を担う人材の育成を強化している。

隈 扶三郎(西部技研 代表取締役社長執行役員)

福岡県古賀市の西部技研は、先端エレクトロニクスの工場で使われるデシカント除湿機や揮発性有機化合物(VOC)濃縮装置をはじめとする、特殊な空気処理装置の開発・設計・製造・販売を行う企業だ。近年、車載用リチウム電池向け市場で大きく業績を伸ばし、2023年10月には東京証券取引所スタンダード市場への上場も果たした。

同社社長の隈扶三郎氏は「九州大学工学部の研究助手として研究に携わっていた父・隈利實が開設した、企業からの受託研究を行う個人研究所が始まりです。そこで産業化に貢献できる研究の面白さに目覚め、1965年に西部技術研究所(現・西部技研)を設立しました。大学発ベンチャーの草分け的存在ともいえます」と説明する。

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