サン=セバスティアンの食の総合大学にみる 地域活性化人材を育成する方策
課題先進国日本課題先進地域である日本の地方はイノベーションが生まれる場だ。イノベーション創出には研究の基盤が必須である。今回は食を中心とした地域活性化も目指す教育研究機関BCCを取材した。今後の日本でのリバース・イノベーション(以後、RI)の可能性も探る。
BCCには世界中から食のプロを目指し学生が集まり、日本からも入学者がいるという
前回は、RI創出による産業振興に挑戦しているサン=セバスティアン市のイノベーション創出機関LABeについて論じた。LABeを運営しているBCCは、スペイン政府、バスク州政府、ギプスコア県政府、サン・セバスチャン市が出資した欧州初の4年制専科大学だ。
料理人を高度な専門職にする
食の総合大学BCC
BCCは食をテーマにして人文科学・社会科学・自然科学など学際的に教育・研究を行う総合大学である。単なる料理学校ではない。例えば、食×IT、食×プロダクトデザイン、食×化学、食×マーケティング、食×心理学、食×地域経済振興などだ。学際的な学びを展開する理由は「料理人をエンジニアのような専門職として、社会に位置づけること」ためだ。エンジニアが工学部で学ぶように、「食」について学際的かつ体系的に学び、料理人や食に関するキャリアを科学的な専門職にする狙いがある。
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