新しい「音声文化」をデザイン 音声プラットフォームVoicy

近年「声」がメディアとして注目を集めている。ITの進化に伴いスマートスピーカー類を始め、Podcastなどが日常生活に入ってきたが、中でも人気急上昇なのが国内最大級の音声プラットフォーム「Voicy」だ。Voicyの緒方憲太郎CEOと、同社デザイン統括者京谷実穂氏に話を聞いた。

(文・矢島進二 日本デザイン振興会 常務理事)

 

緒方憲太郎 Voicy 代表取締役CEO(左)
京谷実穂 同UX/VUIデザイナー(右)

1980年生まれの緒方氏は、大阪大学基礎工学部を卒業後、ビジネスも学ぶために経済学部に進み、公認会計士の資格を取得し、多様な企業と接するために新日本監査法人に入社。その後、地球放浪を経て、アメリカではErnst&Young NewYork、帰国後はトーマツベンチャーサポートにて、スタートアップから大企業まで、経営者のブレーンとなるビジネスデザイナーとして活躍。しかし心からリスペクトできる会社や新規事業と出会えなかったため、自ら起業する。

「単に安価を追求したビジネスや、マーケットに隙間があるから起業するなどマネタイズが優先で、本質的な価値がないものをビジネスにしている会社が多く、違和感がありました。ゼロから新しい価値を生む会社や、人が豊かになる文化を生み出す会社があまりなかったので、自分で立証したいと考えました」

そこで緒方氏が考えたのが「声」による事業だ。情報のインプットは目か耳からなのに、ほとんどが目で、耳の世界は革命的に伸びると仮説を立てた。「人が一番喜ぶのは誰かと喋ること、人が一番求めているのは人の『声』だと。また、スマートフォンの次に、人の行動や生活を変えるのは声だと思ったのです」

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